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『恋文の技術』 著/森見登美彦  感想

2009.08.02 *Sun
恋文の技術恋文の技術
(2009/03)
森見 登美彦

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 我々は楽観しすぎた。この期に及んで、まだ敵の恐ろしさを分かっていなかった。いくら拡大しても、おっぱいはどこまでもおっぱいであったのだ。その存在は疑いようがない。




 いまだかつて、これほどまでにおっぱいという単語が連出した小説があっただろうか?

 というわけで、小説ないで『おっぱい』と嫌というほど使われているので、この感想でも『おっぱい』と伏字なしに書きたいと思います。ああ、『おっぱい』。文字だけ見てももはや記号にしか見えなくなってきたぜ。

 もう一週間以上前に読了したのですが、やっと感想を書いているぜ。


 さてさて。
 とりあえず、この小説は書簡体で進む痛快青春コメディー小説です。ってか、いつものもりみんです。ばかばかしくもおかしげな森見登美彦。それは引用したセリフからもわかるでしょう。おっぱいおっぱい。
 この小説のすごいところは、全部が全部、主人公の守田が他の人に向ける手紙だけで構成されている、という点でしょう。相手の手紙は載せず、あくまで主人公の返信のみで構成されている。それなのに内容がしっかり理解できるのは、やっぱりもりみんの筆力のなせる技だろうと思います。



 まあ、そんなわけで、こっから後はネタばれも含めて。





 とりあえず、『方法的おっぱい懐疑』『厄介なお姉さまとの戦い』『伊吹さんへの失敗書簡集』の三つがとにかく笑えました。


 ってか、方法的おっぱい懐疑ってなんじゃいwww おっぱいはおっぱいでしかなかったとかwww そこまで胸のふくらみにとらわれる彼らがひたすらいとおしい。全然いやらしさを感じさせない下ネタって、本当にいいですよね。
 おっぱいに敗北して完全にひれ伏しているところで、まさかの『大日本乙女會』との遭遇には、もうげらげら笑いました。ってか、それぞれの反応がおもしろすぎる。一番のツボは、やっぱり父親の「家族会議するか?」でした。
 しかし、この妹さんは本当にできた子だな……。

 厄介なお姉さまとの戦いは、もう日を追うごとに加速する白熱の心理戦が素晴らしい。まさか書簡体の小説でここまでハードな心理サスペンスが見れようとは……ッ! 
 いや、マジでこんなばかばかしい話でよく盛り上がれるよな、とは素直に思います。森見さんは同じような話しか書けない作家ではありますが、その同じような話を極めているからこそ面白いんだよなぁ、とか思ったり。とりあえず、この章だけで緋沙子さんがかなり魅力的に見えてしまうのが不思議です。

 そして、本書のメインテーマともいえる、伊吹さんへの失敗書簡集。ちゃんと時系列にそって書き方が変わっているところもかなりすごい。ってか、馬鹿だ。馬鹿すぎる。ハイテンションなのか、かっこつけたいのかが全然わからない。なんなんだこの守田一郎という男は……ッ!
 一番笑ったのは、親しみのこもった文章で、と反省した次の手紙で思いっきりはっちゃけたところです。やっぴーってwww いや、想像してたけどさ。予想してたからこそ、余計に吹いたわ。
 しかし、極端すぎるぜ守田。恋文が濃い文になったところは最高でした。もう、なんでこんな面白いんだこいつ。


 他にも、細かいところではいっぱい面白いところがありました。たとえば、初めてのラブレターを燃やして火事を起こした少年の話だったり、パンツ番長の元ネタだったり、森見さん本人の登場だったり。ってか、森見さん変にかっこいい立場にいるな、おい。

 なにはともあれ。守田一郎の恋が実ることができればいいなぁ、と読了後に素直に思えるところがこの小説のすごいところだなぁ、と思います。いやあ、面白かった。ごちそうさま!

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西織

Author:西織
大学に入学を果たしたただの読書好き。

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年齢:19
誕生日:九月九日
血液型:A型
趣味:読書
夢:作家(前途多難)


主に好きな作家
・西尾維新(番外位)

・奈須きのこ
・辻村深月
・佐藤友哉
・竹宮ゆゆこ

上記の作家の全ての作品を愛しています。

主に好きな漫画家
・児玉樹
・荒井チェリー
・椿いづみ
・福本伸行

漫画の神
・手塚治虫


補足
西尾維新の傑作はきみぼくシリーズだと思って日々を生きています。あのよさをわからない人間が多くて残念に思う。(とくに四作目)
そんな僕は生粋の西尾信者なので、いくらでも語れますし、いくらでも語りつくしてやりますよ。


『空っぽの知識』の別館ですが、よろしくお願いします。
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