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『クリムゾンの迷宮』 著/貴志祐介  感想

2009.06.12 *Fri
クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)
(1999/04)
貴志 祐介

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 火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された。




 ネットの評判を見て図書館で見つけて借りました。


 うん、まずはじめに言わせてくれ。



 まさかこのタイミングで『シークレットゲーム』の元ネタ発見するとは思わなかった!


 出版年から考えて、明らかにこっちの方が先ですね。ついでに言うと、ストーリー性は置いておいても、残酷性と緊張感はこっちの方が高かったです。

 ちなみに、前評判あまり知らずに読んだものだから、『シークレットゲーム』のプロットはこの小説とただかぶりだって結構ささやかれてたのを全然知らなかったです。読んでびっくりしたわー。

 というか、できたらこっちの方を先に知りたかったかも……。『シークレットゲーム』の方は、オチ知った後でも楽しめる要素がいくつかあったけど、この小説の場合、オチとグールの二つに全部の要素を集めちゃってるからなぁ。




 とりあえず、もうネタバレっぽいことしてるけど、こっから先はネタばれ入ります。






 もうこういうのって、バトルロワイヤル系、って言った方が早いんでしょうが、本書で書かれてるゼロサムゲームという言葉を使いましょう。っていうか、ゼロサムゲームって言葉聞いたことはあるけどこういう風に使うんだ、と無学な僕はリアルに思っちゃいました。(いや、厳密には違うだろうけど)


 クリア人数が決まっているゲーム。そういう風に考えられて物語が進みますが、それがちょっと違う風になっていく過程が自然だったなぁ、と思います。そして、その理由にも納得しやすい。
 特に思うのは、この『ゲーム』というのが、スナッフビデオにつながるというのが重大なポイントだなぁ、と思います。
 そう思うのも、『ゲーム』が建前でしかないからこそできる技なんですよね、この物語。物語の中盤くらいで藤木と藍はゲームのチェックポイントを全部通過して、本当はそこでゲームは終わりのはず。でも、まだゲームは続いている。この『ゲームの終わり』が見えないところが、この小説をホラーたらしめているところだと思いますし、また最後の目的が食人鬼に全員を狩らせる、という裏があるから、『ゲーム』が建前であってもかまわない。この本の中心に据えられているのが『ホラー』というジャンルであるからこそ、こういうゲームのルールを無視したゲーム性が許されるんだと思います。

 そして、そういった主人公側の『恐怖』を描くことが中心なので、他のキャラクターの掘り下げが行われなくても別段支障はない、とも思います。
 人によっては、もう少し他の参加者のキャラクターを掘り下げて、騙し合いとかをやってほしい、と思うかもしれませんが、それを目的にしてないところが一つの狙いでもあるんじゃないかな、と思ったりしました。もしこの小説のジャンルが『サスペンス』だったり、『スリル』を楽しむものだったら、そういうったやり合いが必要ですが、『ホラー』であるからにはこうした魅せ方もありだと思います。



 と、さんざん『ホラー』と連呼しましたが、ぶっちゃけ『ホラー』らしいかと言われたら困るところもあるんですけどね。
 僕自身がホラー系の小説をあんまり読んだことがないから余計なのですが、なんかピンと来ないので、どうしても映画とかドラマ的な映像媒体の考え方しちゃうんですよね。それであってるのかなぁ。だれかホラー小説に詳しい人、おすすめを教えてくださいと頼みたいです。(この人はそもそもホラー作家だから、他のホラーも期待できそうだけど)



 もうネタが明かされちゃったから、続編は無理だろうけれど、もし他の視点からやるだけの器の深さがあったらすごいなぁ、とか無責任に思います。

 しかし、魅力として他には、サバイバルの知識量が半端ないですね。全部が本当かどうかはわかりませんが、少なくとも知らない人に真実味を持った描写ができているという点ではすごいと思いました。顔に泥塗って蛇よけたりとか、決着の蛇とかうまく使えてたしなぁ。



 そんな感じで、取りとめもないですが感想でした。
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西織

Author:西織
大学に入学を果たしたただの読書好き。

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年齢:19
誕生日:九月九日
血液型:A型
趣味:読書
夢:作家(前途多難)


主に好きな作家
・西尾維新(番外位)

・奈須きのこ
・辻村深月
・佐藤友哉
・竹宮ゆゆこ

上記の作家の全ての作品を愛しています。

主に好きな漫画家
・児玉樹
・荒井チェリー
・椿いづみ
・福本伸行

漫画の神
・手塚治虫


補足
西尾維新の傑作はきみぼくシリーズだと思って日々を生きています。あのよさをわからない人間が多くて残念に思う。(とくに四作目)
そんな僕は生粋の西尾信者なので、いくらでも語れますし、いくらでも語りつくしてやりますよ。


『空っぽの知識』の別館ですが、よろしくお願いします。
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