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『恋物語』 著/西尾維新

2011.12.26 *Mon
恋物語 (講談社BOX)恋物語 (講談社BOX)
(2011/12/21)
西尾 維新

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 「わかった。騙されてあげる」




 ちょっと感想書くのが遅くなってしまった。
 というわけで、物語シリーズ第二シーズンもクライマックス! 最終巻の恋物語であります。
 化物語・上、ひたぎクラブから実に六年ぶりとなる、ひたぎメインの物語! いやいや、つばさキャットのデートイベントとか偽・上とか結構メインはってたけど、しかしこうしてメインとして出されるのはほんとうに久しぶりだと思われる彼女です。
 ではでは、ひたぎと暦の物語。感想です。









 開始一行で騙しやがったよ西尾orz
 やっとドロったひたぎと暦のイチャラブが見れると想ったのにorz

 まあ、状況が状況だから、そんないちゃいちゃ出来るわけがないとは思っていたけれど。そしてまさかの貝木一人称と言う状況に喜んでいる自分もいるけれど!
 ……もう一生、ひたぎと暦がまともに話しているの見れないんじゃないか?(なんか意図的に書かないでいる節があるし)

 まあそれはそれとして、ひたぎエンド。語り部はまさかの貝木でした。
 ただ、この人選自体はすごくよかったなとは思わないでもないです。正直ヒロインズや阿良々木君じゃあ出来ることの範囲が決まっているだけに、貝木みたいに『大人』のポジションの人間が介入してくれると、物語の幅が広がりますし、何よりどうしようもないと思っていた神・撫子の解決もしっかり図ってくれるだろうと言う安心感っぽいものも覚えますし。

 とはいえ、最初はこいつなら大丈夫と思っていても、話が進むごとに、あまりに順調過ぎて怖かったですがね。いや、まあ普通に失敗したけれども。読者からすれば、囮物語で、撫子の『私』の存在を知っているだけに、貝木の言うような『馬鹿な子供』のままやつの言葉を聞き入れるとは思わなかったけれども。

 周囲から押し付けられたイメージが撫子の狂った一端だとわかっていながら、本来の策を失敗させてしまった理由は、やっぱり貝木が等身大の撫子と付き合おうとしなかったからだろうなと思う。騙す相手としてしか見ていなかったからそんな失敗をやらかしたわけだし、だからこそ、クローゼットの中身を暴露してからのかけ合いは、人間と人間の会話、そして何より、大人と子供の会話として成り立った。
 撫子は、怒られたかったのだろう。
 説教する側の都合でもなく、また見当違いの小言でもなく、撫子自身の悪いところを、しっかりと大人から指摘されて、それから道を示してほしかったんだろうな、と思います。
 それが例え漫画家と言う、夢のような話だったとしても、それに少しでも撫子が興味を持っていたことは確かで、だからこそ図星を突かれた気分になって、素直にお説教を聞くことができたのだろう。
 しかし、真摯に話をしようとするのでは、絶対に撫子は懐柔されなかっただろうことを思うと、ひねくれた反抗期の子供に対してひねくれた大人があたったのは本当にいい組み合わせだった気がする。ってか、馬鹿正直に『お前は間違ってる』なんて言っても、子供が言うこと聞くわけないしね。大人だってムキになって否定するよ。そういうところが、阿良々木君に足りないところなんだよなぁと漠然と思う。真摯に馬鹿正直に、真正面から体一つでんぶつかって行けば、いつかはわかってくれるなんていう考え方は、あり方としてはすごくカッコいいんだけれど、そのカッコ良さを僻んじゃう人間もいるってことを知るべきじゃないかと思う。

 そんなこんなで、なでこメデューサ完結編。撫子、おっさんに懐柔されるの巻。


 しかし、『まるでキャバクラに通ってるみたい』というひたぎの表現にくそ吹いた。はたから見たら確かにそうにしか見えないわなww。しかも日本酒とはいえ酒持ってってんだから、もう貢いでるようなもんだろww。
 撫子の秘密については、やっばいくらい興奮したなぁ。ばれた瞬間の素になってぶんなぐってくるところとか可愛すぎる。そして、身体が動かないからとはいえ、それを受けてやる貝木マジいい奴。ってか撫子、下手したら貝木に惚れるんじゃねえかと思うわ。ってかこれと同じ手段でひたぎも籠絡したんじゃねぇだろうな貝木。やばい。どんどんおっさん趣味のヒロインが増えていく。

 それはそうと、主題となっているひたぎですが。
 うん。まあ、物語の主役とはいえ、蚊帳の外だから仕方ないなぁというところはあるよね。とりあえず死刑執行を待つ間、暦とどんな会話を交わしたかとか気になるよな。この2人が、そんなやばい状況でまともに振る舞えるのだろうかという点で。まあ、振る舞うんだろうけど。そういうはたから見ている方が痛々しく思う感じが、この2人はやっぱりペア何だろうなという感じ。
 しかし、ひたぎって泣くシーンがホント映えるんだよなぁ。ここぞ、ってところで泣いてくれる。自分達が助かるってわかった瞬間に泣いたところとか、マジで蕩れたわ。まあ、あれは貝木の言葉もトリガーだったんだろうなとは思うけど。
 貝木に対する恋心の方は、たぶんひたぎは貝木に惚れてたんだろうなと思う。まあ、あんだけしつこく繰り返せば、もろばれって感じではあるけど。両親の離婚は貝木の所為だけど、それをしないと母親と一緒にいたままだと駄目になるってのはわかっていて、それでも母親とは別れたくなかったというジレンマが、貝木を憎むことで調和されていた、っていうところもあるんじゃないかな。まあ、貝木の性格の悪さもわかっていて、こんなの好きなわけないじゃない、っていう意地もあるだろうけど。

 あとは暦か。阿良々木君の問題点については先に書いたけど、彼がヒーローでいられるのは、救われる側が救いを求めているときに限られるんだよな、って思う。まあそれは大抵の話で言えることなんだけど、すでに救われた、または本人が救いを求めていない場合は、暦が出来ることは何もないんだよね。実際、化物語という最初の話なんて、全部がヒロインが勝手に救われちゃってる話で、暦は見ているだけって言うことが多かった。それが変わったのが偽物語以降の物語でもあるんだけど、ここにきて原点回帰してきた感じがあるなぁ。
 しかし、成功率が高かった暦の救いの手も、考えてみれば撫子に対してだけは全部空回りしているんだよなぁ。まあそれは撫子の側に問題があるわけだけど、それを最後まで貫いて描いてきたのは、やっぱりエグイけど西尾維新いいなぁと思う。
 そういう失敗を経験して、忍野や、他の大人たちに近づいていくんだろうな。花物語の暦みたいに。

 そういえば、久々に羽川さんが出てきましたね。
 黒と白のまだら髪、って言うのは、やっぱり猫白の後で受け入れた分が身体的に出てきたんだろうな。ふつうの人間になった後でも、相変わらずのハイスペックは変わらない感じですが、相手が大人の貝木だったからか、一部弱みのようなものは見せていたなぁと思う。と言っても、貝木にとってはやっぱり天敵なんだろうな。
 しかし、羽川さんも扇のことを知っているのか。それでいて、どうも大人メンバーは全くスルーと言うのがやっぱり気になるな。臥煙さんが気になるところだが。ううむ。



 と言う感じで、物語シリーズも遂に完結しました。
 セカンドシーズンが。
 …………。
 まあ、ここまで来たらちゃんと伏線回収してくれよって思うし、続行もいいんだけどね。しかし、鬼物語の無駄づかいがここにきて本当に痛い気がするな。
 とりあえず次が斧乃木ちゃんの話らしいし、ようやく偽・下で消化不良だった影縫さんの話が来るのかと思うと胸が躍る。怪異は語り部出来ないらしいから除外するとして、今回貝木が語り部やったことだし、次は影縫さんがくる可能性も無きにしも非ずやで! いや、まあこう言っておきながら、普通に暦視点だったりするんだけどな。第二シーズン、暦回があんまよくないから、できれば影縫さんお願いしたいなぁ。
 そして、おうぎダークとこよみブックか。まあおそらくおうぎダークが、卒業式の事件なんだろうけど、ちゃんとやるんだろうな……。こよみブックはもう全頁かけ合いで構わないから、おうぎダークはがんばってほしい。


 ではでは、来年の西尾維新の活躍に期待して。
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プロフィール

西織

Author:西織
大学に入学を果たしたただの読書好き。

拍手がえしに関してはこちらでご覧ください。
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年齢:19
誕生日:九月九日
血液型:A型
趣味:読書
夢:作家(前途多難)


主に好きな作家
・西尾維新(番外位)

・奈須きのこ
・辻村深月
・佐藤友哉
・竹宮ゆゆこ

上記の作家の全ての作品を愛しています。

主に好きな漫画家
・児玉樹
・荒井チェリー
・椿いづみ
・福本伸行

漫画の神
・手塚治虫


補足
西尾維新の傑作はきみぼくシリーズだと思って日々を生きています。あのよさをわからない人間が多くて残念に思う。(とくに四作目)
そんな僕は生粋の西尾信者なので、いくらでも語れますし、いくらでも語りつくしてやりますよ。


『空っぽの知識』の別館ですが、よろしくお願いします。
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