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『V.T.R』 著/辻村深月  感想

2010.02.20 *Sat
V.T.R. (講談社ノベルス)V.T.R. (講談社ノベルス)
(2010/02/05)
辻村 深月

商品詳細を見る



 一人ぼっちにならないで。アタシはあなたを愛している。




 チヨダ・コーキの鮮烈なるデビュー作!

 というわけで、『スロウハイツの神様』のスピンオフになります。
 思い切ったことするなぁ、辻村さん。と思いましたが、本人も結構楽しんで書いているところは見え隠れしたので、無茶振りと言うわけではなかったようです。
 ……しかし、ほんと小ネタがすごいみたいです。感想あさってて知ったんですが、これチヨダコーキがデビューしたとされる日にちがなんとドラえもんの誕生日と言うね。他にも色々あるみたいなので、探してみるのも手かもしれません。






 ではでは、ここから下はネタバレあり。









 とりあえず、スピンオフとしてみた場合はかなり楽しめる内容になっています。
 ああ、コウちゃんはこんな作品でデビューしたのかぁ、と思うと、思わずスロウハイツを読み返したくなる感じ。確かに、スロウハイツで語られていたチヨダ・コーキの要素が垣間見れる内容でもありますしね。



 ただ、作品単体としてみた場合、もうちょっと長さがほしかったなぁ、って感じ。
 すくなくとも、ティーとアールの過去の話はもう少しあった方がよかったと思うのだけれど、どうだろう。結局のところ、この話の根本にあるのは二人の愛の絆なのだけれど、そこがあまりピンと来なかったなぁというのが率直な感想。
 まあ、その辺の甘さを架空の作家のデビュー作ということでわざと作ったというのなら、辻村深月の作家としての懐の深さが垣間見れるところかもしれないけれど。他にも、設定の甘さとかはわざと作っているようにも思うけれどね。うーん、しかし、コウちゃんならもうちょっと突き詰めたんじゃないか、と思ってしまうところがあったり。でも、考えてみたらスロウハイツの神様で出てきたチヨダ・コーキはすでに大成してしまっているのだからそう思うだけで、デビュー作はそうしてみると甘いものかもしれないですね。

 あと、ティーの一人称の描写がどこか無理している感じがしていました。チャラ男? 情けないヒモなら、もうちょっと自嘲気味で、それでいて現状に酔っているような一人称だったらよかったのに。まあ、それは読み進めていくうちに違和感なくなっていったんですが。
 ……しかし、表紙のティーがイケメンすぎてむかつくなぁ(笑)



 あ、ちなみに、叙述っつーかオチは普通に読めました。
 まあ、確証はなかったんですけど、Jの銃を置き忘れたって話の時に、多分そうだろうなぁと思ったらその通りだったので、そこまで驚かなかったり。そのかわり、地味なところ(キディちゃんなんか)は、なるほどと納得しましたし。時系列なんかはうまく練られているなぁと読み返しながら思いました。(でも、冷静に考えたらJの家族殺したときの年齢とかって無理が……)
 オチにしてもなぁ。あまりトランス=ハイについて描写しすぎるとぼろが出るからかもしれないけれど、もうちょっと情報公開してくれたら深みますと思う。とくに女は殺さない理由については、なあなあなままにしないでほしかったかも。


 とりあえず、いろんな人間に会う中で、ティーとアールの二人から視点をそらさずに見ることができたら、最後のティーの独白が見事にくると思います。





 そんなわけで、内容としては面白かったので、もしよかったら、今後もチヨダブランドを書いてもらいたいものです。どうせなら、スロウハイツの神様の冒頭で問題になったレベルのものとか、レディ・マディとか。ただ、長期連載ものだとちときついものがあるか……。


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CATEGRY : 辻村深月

COMMENT

トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。
2011/02/25(金) 17:32:14 | URL | 藍色 #- [Edit
遅くなって申し訳ないです。
トラックバックありがとうございます。
2011/03/13(日) 00:32:56 | URL | 西織 #fBhJEaUc [Edit

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プロフィール

西織

Author:西織
大学に入学を果たしたただの読書好き。

拍手がえしに関してはこちらでご覧ください。
http://blogvote.fc2.com/pickup/emptyreader


年齢:19
誕生日:九月九日
血液型:A型
趣味:読書
夢:作家(前途多難)


主に好きな作家
・西尾維新(番外位)

・奈須きのこ
・辻村深月
・佐藤友哉
・竹宮ゆゆこ

上記の作家の全ての作品を愛しています。

主に好きな漫画家
・児玉樹
・荒井チェリー
・椿いづみ
・福本伸行

漫画の神
・手塚治虫


補足
西尾維新の傑作はきみぼくシリーズだと思って日々を生きています。あのよさをわからない人間が多くて残念に思う。(とくに四作目)
そんな僕は生粋の西尾信者なので、いくらでも語れますし、いくらでも語りつくしてやりますよ。


『空っぽの知識』の別館ですが、よろしくお願いします。
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