This Archive : 2009年06月

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『黄金の王 白銀の王』 著/沢村凛  感想

2009.06.29 *Mon
黄金の王 白銀の王黄金の王 白銀の王
(2007/10)
沢村 凜

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 「だって、そんなの、ずるい」



 稲積のこのセリフで目頭押えました。やべぇぜ。

 とあるサイトさんで紹介されていたので、面白そうだと思って図書館で予約しました。十二国記が好きな人にはお勧めというだけあって、かなり面白い。っていうか、これ文庫落ちでもしたら手元に置いときたいくらい面白かったです。

 確かに、細かい点を見ればつっこみどころがないわけじゃないです。外国の扱いがあんまりだとか、途中にカタカナ文字が出てきたりとか。あと、人名が難しすぎる、という意見も多いですが、それは慣れれば気になりません。カタカナの名前に比べたら字面で覚えられますし。
 あと、内容が淡々としているのも、人によっては取っ付きにくいかも。僕はこういう淡々とした文章も、表現として好きなので問題はなかったですが。っていうか、この淡々とした文章だからこそ、稲積のセリフが映える。

 この小説の何がおもしろかったかというと、主役の二人の生き様を最後まで描ききった、というところです。王として国を統べる穭と、そのために犠牲として縁の下の力持ちになる薫衣。その二人が、いろんな障害を前にしながら、ただ翠の国のためだけを思って生きていく。ファンタジーですが、大河ドラマ的な要素がとても面白かったです。

 設定中毒の人にはちょっと物足りないかもしれないですが、二人の男の人生を描いた作品、という要素が好きな人にはお勧めです。





 そんなわけで、ここからは内容も交えて感想。




 『穭』が、辞書検索しても出てこないことに笑った。
 まさか番号を入力しないと出てこない文字があるなんて……。(僕はコピペで済ませましたが)

 はじめの導入はちょっと面倒だったのですが、薫衣が四隣蓋城に連れてこられる場面あたりですでにのめりこんでいました。

 のちの運命を決める、穭と薫衣の墓所での会話。そこで二つの部族の恨みの深さがより浮き彫りにされるわけですが、そんな中だからこそ二人が手を取り合わなければいけない、という展開が熱い。ここでぐっと物語に引き込まれるか、それとも萎えてしまうかで、この小説を楽しめるかどうかが決まると思います。


 穭の苦労と、薫衣の苦労。国を統治するという共通の目的の中、穭は思い通りにならない民衆に苦労させられ、薫衣は四面楚歌の状況に苦労させられる。穭は薫衣に対して不遇な立場に追いやったという負い目を持っていますが、薫衣もまた、穭のように政はできないと思っているところが、お互いを理解し合っているようでいい。
 二人の、信頼し合っているようで、信頼しきれないような探り探りの関係がなんとも楽しい。そのおかげで、『絶対に裏切らない』と言い切れないところが出てきますからね。ほんと、いつ穭が薫衣を殺しても驚かなかったし、薫衣が穭を裏切っても驚かないような雰囲気だったわ。(まあ、実際にそうなったらかなり悲しいですが)

 あと、次第に薫衣の才能が開花されていくのも見どころでした。
 穭のような策謀と威厳で民をまとめるタイプではなく、その人柄に人が自然と集まってくるタイプの王。その要素のおかげで、はじめは薫衣が支える役割で穭が仕切るといった構成だったのが、完全に逆転してきましたからね。もちろん立場は変わらなくても、精神的な感覚はそんな感じになりました。そこが余計に、二人がお互いに嫉妬する要素でもあったんですけど。


 他に個人的に見どころと思ったところは、やっぱり稲積の存在です。
 薫衣と稲積の初夜は、もう萌え殺す気か、と思うくらいもだえました。いや、あの淡々とした文章で書かれたからこそ悶えるわこれは。
 二人の、互いを思い合っているが故のすれ違いが、とても苦しい。元は敵の人間だったのだから、自分といては心が休まらないだろう、と両方が思っているくせに、どっちも本当は一緒にいたいと思っている。ああ、もう。どんだけもだえさせるつもりだ、この夫婦は!

 河鹿が出てきたときは、ちょっと不安定になってしまった二人ですが、その信頼関係が明らかになったのは、薫衣が蜂起できる状態でそれを蹴ったときのこと。
 正直、薫衣が駒牽に言い寄られたときは、まさかそうなるとは思わずとも、下手したら穭を裏切るんじゃないか、とドキドキものでした。しかし、それを薫衣は一蹴。鳳穐だ旺廈だというよりも、国のことを一番に考える彼の姿に、もうわかりきってはいても感動せずにはいられませんでした。
 もちろんその選択を、河鹿が気に入らないことは分かっていた。案の定な反応にぐっと我慢したまま、稲積のところに戻った薫衣が、彼女からもらった一言は、あまりにも深い。青い鳥は家にいるではないですが、「おかえりなさい」の一言は、やっぱり最高だわ。

 まあ、そのあと河鹿たちが自殺して、薫衣がやけっぱちになって出家すると言い出したのも、わからないわけではないですけどね。いくら薫衣が翠のためにすべてをささげるって決意してても、旺廈での生き方が完全になくなったわけではないですし。それに、やっぱり河鹿だけはどんなことがあっても説得しておくべきだったと思う。そこを逃げてしまった、という負い目から逃げようとしなかったところは、薫衣の律義さというかなんというか。

 そして、出家する前の別れのシーンが、本当に最高。

 それまでずっと、薫衣を困らせないように、困らせないようにと思っていた稲積が、ギリギリのところで漏らした本音。「そんなの、ずるい」。そのセリフこそが、本当にずるいですよ(泣)
 もう、このシーンがあっただけでも、この小説を読んでよかった、と思いました。鬱積した思いをぶちまける一瞬。こんなシーンを自分でも描いてみたい。



 そんなわけで、感想をまとめると稲積かわいいよ稲積になってしまうわけですが。


 本当に、なんどもいいますが面白かった。ここまでのめりこんで熱中して読めるとは思いもしませんでしたからね。うれしい誤算。

 あー、ほんと、表紙が残念だなぁ。悪くはないけど、雰囲気とあんまあってないもん。もし文庫化するんなら、デザイン変えてほしいものです。

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CATEGRY : 沢村凛

週刊少年漫画 感想

2009.06.27 *Sat

 今週の少年漫画感想。


○週刊少年ジャンプ

・ワンピース
 ……もう、マゼランやめてorz
 うわぁおう。やっと見つけた解決策が、たった一週で無効になるとは。もうこの漫画最強はマゼランでいいでしょ。ってか、こいつ倒せるの?
 まあ、キャラとしては魅力的なので、存分に活躍してほしいですが。


・バクマン
 平丸さんwww

 それはそうと、そろそろサイコーたちに絶対的な挫折を味あわせてもいいと思うんだが、どうだろう? 今のタイミングでやったら再起不能になる可能性もあるけど……。


・銀魂
 作者あああああああああああああああああ!
 ってか、月詠の存在がこんなところで露呈するとか……。しかも順に高いったって、微妙な位置なのに……。


・めだかボックス
 うーん、ちょっと勢いが減速した感はあるけど、阿久根の紹介パートと考えればまあいいか。
 というか……やっぱめだかちゃん、正しいこと言ってるのは確かだけど、やり方が厳しすぎるぜ。
 善吉はそうとう苦労したんだろうなぁ……。


・黒子のバスケ
 結果として一点差ではあるけれど、最後のロングパスからダンクの流れは燃えました。
 ここからどう盛り上がっていくか、すごく楽しみですね。


・サイレン
 ダメQがなごむわぁ。
 本格的な決戦は次号かな。ちゃんと後につながるような戦いになればいいなぁ。



○週刊少年サンデー

・ハヤテのごとく!
 冷静に考えたら、うさ耳をつけるのはハヤテじゃなくてもいいはずなのに、選択肢がハヤテ一択という……。


・神のみぞ知るセカイ
 おお、地獄編したのは、このキャラを絡めるためか。
 今回は幼馴染キャラ、みたいですが、最後の一こまでなんかいろいろ違ってくるみたい。次回が楽しみです。


・はじめてのあく
 同居人が悪の組織出身のコメディー!

 どうしてジローはこうも可愛いんだ……。
 着実に夫婦のレベルに達し始めているキョーコとジローの関係がいじらしい!


・魔王
 最終回。
 ちゃんと原作でいいたいことをまとめて、マンガ的に表現したところは凄かったと思います。

 ただ、やっぱ漫画と原作は違うんだ、ってのだけは念頭に置かなきゃいけない、とは思いますが。

 潤也の『クラレッタのスカートをなおす』ために取った行動は、マンガ的な派手さはありましたが、ちょっと微妙にずれているところもあるなぁ、と思ったりします。まあ、潤也の『魔王』としての力を見せつける、という意味ではかなりいい演出なんでしょうが。
 原作の方では、潤也は『力』は持っていても、その使い方を知らなくて、悩みながら生きていくところが一つの魅力でもあったので、やっぱり全然違うものとしてみた方がいいですね。

 あと、この漫画のオリジナル設定である、あの二人の能力。「バカジャナイノー」は、本当になごんだわ。
 というわけで、大団円とはいえずとも、いい終わりだったと思います。



○週刊少年マガジン

・ベイビーステップ
 グッドラック、は本当にいい言葉ですね。
 幸運を祈る!


・エデンの檻
 やっと、やっと孝平の方に話が!
 気になって仕方がなかったので、楽しみです。


・我間乱
 ちゃんと怪我を怪我として機能させようとしているところがいいな、と思います。
 しかし、異種格闘技戦っていっても、弓術まであるんだったら本当に何でもありだな……。

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CATEGRY : 漫画日記

『少女』 著/湊かなえ  感想

2009.06.27 *Sat
少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)
(2009/01/23)
湊 かなえ

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 「因果応報。地獄に堕ちろ」



 ずいぶん前に読了。
 今の今まで感想書くのが面倒だったので……。

 とりあえずはじめに注意しておくと、あんまりうまく感想書けませんでした。読了後は面白い、と思ったんですが、思い返せば思い返すほどあらが目立つような気がして……。すぐに感想書けばよかったんですけどね。


 そんなわけで、湊かなえの二作目。『少女』
 正直な感想をはじめにあげると、『告白』がすごすぎて、こっちは微妙に思えました。うーん、ひとつ一つの要素と、見つめる視点はいいんだけど、なんか少し足りない感じがしました。『告白』のすっきり感からすれば、なんかちょっと消化不良。

 その理由は、多分主題である『人の死を見る』ってのが思ったよりも深められてなかったからだろうな、と思います。なんか結局なあなあで終わっちゃっている感覚がある。
 少なくとも主題を置いている以上、それがあんま深められなかったのは痛かったなぁ、と思います。見どころである伏線の回収も、『告白』の時ほど意外なものではなかったですし。最初と最後の遺書のおかげである程度体裁は保てていると思いますが、それを作者が狙ってやっているのかそれとも単に筆力が足りなかっただけなのかが予測できないんですよね……。
 あと、はじめ敦子と由紀の章わけがよくわからなかったのは僕だけじゃないとは思いますが、これは狙ってやっているのだろうか?(まあ、慣れたら気にならなかったですが)




 とりあえず、内容を踏まえた感想を。




 最初は、敦子はちょっと嫌なやつか、と思ったのですが、老人ホームでおっさんに対する対応が以外にも気遣いができていたものだったので、根はやさしいタイプだとわかりました。
 代わりに、由紀は最初まともなキャラかと思ったら、あとになるにつれて嫌な感じに。まあ、その理由には祖母の影響があるとしても、他の人間をちょいと見下しているような態度はあまり好感は持てない。ボランティアの女性はいいとしても、彼氏を見下しながらも付き合っているのがなんだかなー。

 まあ、そんな風に思ってしまったせいで、敦子の根の純粋さが、後半は結構救いでした。
 印象としては、由紀サイドはひたすらくらいところに沈んでいく感じで、敦子サイドはその暗さに触れておそろおそる潜っていく感じ。

 由紀の方は、もう嫌な人間ばっかりでてきますしね。ぼけたおばあちゃんしかり、ボランティアのおばさんしかり、変態のサラリーマンしかり、彼氏しかり。しかし、変態サラリーマンはなんで必要だったんだ……?
 逆に、敦子の方は結構いい人ばかりだし、嫌な人でもいい面を見せているように思います。高雄さんは言うに及ばず、由紀が恨んでいる祖母も、こっちの方ではそこまで悪い人だってことは描かれていないし。そんな中で高雄さんにのめりこんでいくところが、危うい感じがしたけれど。

 しかし、話の勢いでいい話だなぁ、と思ってスルーしていたけれど、敦子はどうして高雄さんに惹かれたんだ……? 後で考えると、そこだけがなんだか唐突な感じがしました。うーん、話としてはいいから、別に気にするほどでもないのか。


 ヨルの綱渡りについては、敦子が高雄さんの家でそれを読んだ時がすごく良かった。『あんたがそれほど不幸だというなら~』の引用の部分は、まだ全容が分かってない段階だったのに、ジンときました。
 この物語のキモはここだと思います。主題を離れちゃっているのがかなり残念だけれど。
 どうせならもっと別の主題にすればよかったのになぁ。どうして『人の死を見る』なんてものをはじめに持ってきて展開させたんだろう。




 ………うーん、いつにも増して、とりとめもないし、それに言いたいこともあんま言えてない。

 どうも感想を書くまでに時間がかかりすぎたので、言いたいことがぽんぽんと出てきませんでした。
 まあ、少しずつリハビリしていきたいと思います。そんなわけで、今日はこの辺で。
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CATEGRY : 湊かなえ

週刊少年漫画 感想

2009.06.19 *Fri


○週刊少年ジャンプ

・ワンピース
 やっぱルフィは補助つけたら単純に強いよなぁ、とか思いました。
 もはや変態的な強さを誇るマゼランも、これで倒す道が見えてきた模様。うわ、なんかホント長かった。正直今まででここまで絶望感覚えたのクロコダイル以来じゃない、ってくらい勝てそうになかったんですけど。(青キジとか黄ザル除く)

 どれはそうと、扉絵の方ではロビンが革命軍と出会った様子。正直こっちのエピソードもかなり興味深いので見てみたいのですが、本編がもう盛り上がりに盛り上がっているので、たぶん無理だろうなぁ。
 ってか、ここまで入り組んだ物語をどう執着させるのかかなり気になる。まあ、この作者ならちゃんとやってくれるだろうけれど。


・ブリーチ
 バラガンの能力をとある感想サイトさんが『グレイトフル・デッド』と表現してて吹きました。
 しかし、ぶっちゃけこの漫画、強い技出した方が勝ちなんだよなぁ。もうちょっとどうにかならんのか。(かといって策とも思えない策を得意げに披露されても困るのですが)

 あと、浮竹隊長は責任とって死ぬべきだと思う。わりとマジで。


・べるぜバブ
 ちょっと頭のかわいそうな葵がかわいい。
 しかし、腕っ節は十分だし、ヒルダとどう戦うのかがすごく気になる。


・めだかボックス
 イラストの力を信用している西尾さんだからこそできる技だなぁ、と思ったりしました。(そしてそれに全力で応える暁さんすげー)
 いや、しかし本気で今回はやばかった。悶えるもだえる。なんだこの甘酸っぱさ。これがデレではなくドロってことか!?(たぶん違う)

 最後に阿久根が生徒会室でパンツ一丁だったのに爆笑しました。
 生徒会役員は露出狂の気でもあるのか……。
 しかし、今回の話でちゃんとメンバー追加もあるんだということが分かってホッとしました。これで話の広がりも見える。

 最後に、鍋島先輩の語る『天才』論は、努力する天才のことを除外しているんじゃないか、と思ったりもしたのですが。っていうか、僕個人の意見としては、努力出来ない人間は天才じゃなくて秀才じゃないか、とも思うのですがね。


・銀魂
 …………
 すげぇ。反応に困る。


・バクマン
 成長途中の編集者、というのを描いていたのがわかってよかったです。
 あと、安易に路線変換しないという結末に、ちゃんと話し合った上でいったのがよかった。どこまで現実に忠実なのかはわかりませんが……。




○週刊少年サンデー

・マギ
 ……ちょっと、これ少年誌ですよ。
 ひたすらアリババがかわいそうでした。


・ハヤテのごとく
 いつになったらアーたんが絡んでくるのか、それだけが知りたいです。


・神のみぞ知るセカイ
 番外編三回目。今回は地獄の話。
 しかし、たった七匹で表彰ものなんだから、実際捕まえるの大変なんだろうなぁ。毎回百パーセントに近い形で狩っている桂馬はやっぱすごいんだろうな。
 最後の親心すら知らずに、掃除をやってるエルシィがらしくて良かった。


・アラタカンガタリ
 赤ずきんに真面目に突っ込んでいるカンナギ様最高ですwww

 しかし、無自覚なコトハがひたすら罪深い……。


・はじめてのあく
 同居人が不審な行動を取るコメディー!
 というわけで、ジローに萌えようの回。
 うわ、なんだこの男。むちゃくちゃ可愛い。自分で水着を買うためのお金を隠れて稼ぐなんて! 萌え死ぬやないけー!
 給料袋を見つめながら微笑んでいるジローがひたすら可愛いのでした。


・魔王
 兄貴ポスターに吹いたww
 結婚した後まで兄の写真をあんなにおいてるなんて……。気持ち悪いとかそういうレベルじゃないぞ、潤也。

 さて。飛んで十年。
 打ち切り打ち切りと各所で言われていますが、そんなことはありません。回収すべき伏線は回収しましたし、解決すべき問題はすべて解決しました。あとは潤也がどういう答えを出すかだけ。その答えも潤也の中では出ているので、あとは来週の結果を見るだけです。
 この潤也編は、もはや原作なんてないも同然のように素晴らしく発展したのですが、最後にはちゃんと原作の物語に戻ってきてくれてうれしい限りです。
 今回の『クラレッタのスカート』の話で、安藤兄がやりたかったことがちゃんと読者に伝わったと思ったのですが、なんか感想サイトとか見ていると、あんまり伝わってなくて残念。犬養との直接対決を望む声ばかりが大きいみたいですが、その方法は安藤が望むこととは違うということに気づいてくれ……。
 潤也が電話した相手ですが、アンダーソンであることを祈ります。百歩譲って、劇団か? 最後の犬養の演説に乱入する、というのもなんか違うような気がしますし、暗殺も絶対に違うと思うので、殺し屋関係は違うはずですが(ってか、そっちだったら失望するぜ大須賀さん)

 なにはともあれ、来週でこの漫画の真価が決まります。



○週刊少年マガジン

・コードブレーカー
 縮んだwww
 ずっと読んでたけど、ここまで笑ったのは大神の家のトラップ以来だ。
 いや、正直大神の兄がどうこうって話でむちゃくちゃ萎えてたんですけど、今回の展開は最高だった。
 しかし、今まで珍種珍種っていいながら、その詳細を調べようとしなかったこいつらは……。


・エデンの檻
 ちょ、男www
 以上です。


・ツバサ
 ……ああ、そういう風につながるのか!
 まだ理解していない部分も多いですが、一種のループ状態になっているのがなんていうか、運命だな、って感じ。
 サクラと小狼が抱き合うところはほんといい雰囲気だったなぁ。

 ……しかし、ここでまた来週休載かよ。ある程度ストックたまってから戻ってきてほしい。


・GTO
 典型的な教師ドラマ風な舞台設定ですが、やっぱ鬼塚の実力半端ねぇな。(おもに暴力方面)
 とりあえず、二週間でどう方を付けるのか見ものです。


・シバトラ
 新庄さんナイス!
 いや。実際新庄さんの言う通りだよ。竹虎がいくら言ったところで、身内の発言にしか思えないし。
 楠木が涙こぼしたところはよかったなぁと思えた。


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『春季限定いちごタルト事件』 著/米澤穂信  感想

2009.06.18 *Thu
春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)
(2004/12/18)
米澤 穂信

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 「小市民になるって、決めたのに」



 米澤穂信が放つ、日常の謎系ライトミステリー!

 いやあ、面白かった。
 古典部シリーズ派か小市民シリーズ派かで人気が分かれるみたいですが、僕は軽い気持ちで読むんなら小市民シリーズの方が読みやすいだろうな、と思いました。古典部シリーズもライトな感じではあるけど、テーマは実は意外と重かったりするし。

 この小市民シリーズは、簡単に言ってしまえば小鳩くんと小山内さんという、恋愛関係にも依存関係にもない、不思議な関係の二人が、ひたすら目立たないような存在になるのを目指す物語。
 しかし、現実はそううまくいくわけもなく、周りには彼や彼女が行動を起こしたくなるようなことが次々に起きる。はたして、小鳩くんと小山内さんはあの小市民の星をつかむことができるのか!?


 では、短編集なのでそれぞれの話の感想を。





・羊の着ぐるみ
 「小鳩くん。なにか逃げたいときは、わたしを言い訳に使ってね。遠慮しなくて、いいんだからね」

 一話目ということで、いろんな要素もほのめかす程度。普通に青春系ミステリといった感じでおもしろかったです。
 この時点だと、二人ともかなり親密だよなぁ、とか思ってしまうんですが、あとあとどんどんそれが勘違いに思えてくるんだよなぁ。


・For your eyes only
 「ゴミなのね」

 ……ラストがあんまりにもあんまりすぎて読み終わった後しばらく顔が引きつりました。
 うわ、ちょっと勝部先輩、いくら失望したからってそれはひどい……。

 一番初めにこのラスト読んだ時は、方向性がよくわからなかったのですが、本編全部読み終わった後だと、なんとなく理由がわかります。要するに、小鳩くんのやったことは余計なお世話ってことか。自分で頼んどいて……。


・おいしいココアの作り方
 「あんの、ずぼらがっ!」

 オチで爆笑しました。
 すげーややこしい話かと思っていたら、それがオチかよww

 このお姉さんは面白いキャラだなぁ、と思いました。続編の方でも出てこないかなぁ。


・はらふくるるわざ
 「おぼしきこと言わぬは……」
 「はらふくるるわざ、だね」


 ぶっちゃけ引用部分の意味がわからなくてググりました。ああ、なるほどね、って感じです。
 この辺で完全に小鳩くんの自制がきかなくなってきましたが、はてさてこのあとどうなるんだろう、って感じです。

 ……しかし、カンニングするにしても、そこまでしたら普通覚えそうなものだけどな。(カンニングペーパーって、だいたい作った段階で覚えちゃうんだよなぁ)


・狐狼の心
 「償ってもらわないと」

 題名を狐と狼にしているところがうまいなぁ、と思ったり。
 小山内さんの本領発揮の回。

 いや、小山内さんの豹変にはちょっと笑っちゃいました。いや、確かにキレると思うよ。あれだけ不遇な目に逢えば。むしろ、そんな本性もってながら今までよく耐えたな、って感じです。

 小鳩くんの本領発揮の方は、こっちもこっちですごいなぁ、といった感じでした。若干勢いですすんでいるところもあったけれど、それを本人がちゃんと自覚して、その上でおこなっているところがすごい。つーか頭よすぎだろ小鳩くん。
 オチはずいぶんとこじんまりしていましたが、日常系ミステリとしてはいい感じだったんじゃないかと思います。




 ……しかし、終章でうちひしがれてる二人がおもしろい。

 この二人、ほんとこのあとどうなるんだろうなぁ。早く夏季限定が読みたい今日この頃です。近くの本屋、夏季限定だけが売ってねぇんだよ……。(秋季限定の方では、何やら小鳩くんに彼女ができたとか書いてあったので。余計に気になる)

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『向日葵の咲かない夏』 著/道尾秀介  感想

2009.06.16 *Tue
向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)
(2008/07/29)
道尾 秀介

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 「物語を作るのなら、もっと本気でやらなきゃ」



 いや、それ作家のあんたが一番思えよ……とちょっと思ってしまいました。本気は本気なのでしょうが、構成が……。(あとでその辺は語りますが)

 というわけで。
 2009年このミス作家別人気投票ランキングナンバーワン。
 要するに、作家さんがおもしろいと思った小説で一番になったものです。

 まあ、ぶっちゃけこれはこのミスとれないわな。つうか、取ったらまずいと個人的に思う。


 面白かっただけに、なんか悪い要素を言うときの文章が相当嫌な感じになっているので、気分がいされたらすいません。ただ、面白かったところは素直な気持ちで書いているので、わかってもらえると思います。

 そんなわけで、はじめにちょっと語り。

 面白くなかったわけではありませんが、納得できないところと何がしたかったのかわからないところがいくつかあって、手放しに絶賛できない感じでした。
 アイデアはむちゃくちゃおもしろかったんですけどね。だいたいこういう主題は、セカイ系みたいな感じなので好きな人はかなり好きなはずです。だからこそ、もっと各要素を深めてくれたらよかったのに、と思います。
 騙されたことだけを喜べたら幸せだったんですけど、他の要素がもったいなくて……。

 前評価が高かったのも関係あるかもしれませんが、個人的に作家別ランキングで一位になったのもちょっと信じられないなぁ。たぶん選ばれた理由は文章力の方だろうと思うけれど、もし構成力を重視している人だったらこれは選べないと思う。
 文章は、本当にすごいんですよ。サスペンスであり、ホラーである、っていうあおりもわかるくらい。ただ、ミステリ要素と、あと主題が残念。なんであと一歩踏み込まなかった、と読み終わった後延々と繰り返しました。





 そんなわけで、ここからは内容も踏まえて。






 えっとですね、何が気に入らなかったか単刀直入に言うと、前半部分がまるで意味をなしていないところです。

 ぶっちゃけ、前半で役に立ってる部分は、トコ婆さんとかミカのミスリードだけなんですよね。他の物語は、後半になると全部無意味。
 前半の疑いは一応解決したように見せかけられていましたが、ぶっちゃけ根拠までないし。それなのに当り前のように後半に進んじゃったから、読者としてはちょっと肩すかしです。そこが一番残念でした。
 それと、泰造さんの過去は、もっと早い段階で明かしておくべきだったと思います。少なくとも、もっとほのめかしておいたら、違和感なく泰造さんの方へと疑いがいけたのに。他のミスリードは、下手したらあざといくらい書いてあるのに、どうしてそれをやらなかったのかが疑問です。(この作家の筆力なら、絶対にできるはずなのに)
 とにかく泰造さんが残念なんですよね。はじめの方からちゃんとこの人は別個の章を設けられてるのに、それが全然有効に活用されてない。後半に入っていきなり警察に行き出したりして、伏線なかったので困りますよ。(厳密に言うと、ちょっとずれたところで伏線っぽいのはあるけど、物語の整合性を崩さないために付け加えられたくらいにしか見えなかったり)
 あと、S君は結局何がしたかったのかがわからないところが残念。そもそも、S君が自殺した理由はミチオなんだから普通憎んでてもおかしくないのに(まあ、後半はそういう描写があったが、前半は完全に仲のいい友達)。それと、これは根本的な問題ですけど、こいつ本当にいじめられてたのか? その時の様子と理由が書かれていたらわかりやすかったけど、別にその設定いらなくないか?(ちょっとでも異常性を見せたかったのだろうか)

 前半の岩村先生に関しても、ちょっと扱いが残念だったな、と思ったのですが、でも冷静に考えるとあれはあれで引き際がきれいだったのかもしれない。ただ、異常性愛がぽっと出てポッと消えたのが気になるだけなんだろうなぁ。(これは完全に個人的な問題なので、気にするほどではありません)


 ミステリ方面で難がある、と思うのは、S君の推理もミチオの推理も、ちょっと飛躍がすぎるところ。ってか、全部机上の空論で語っているのに、それが疑いも持たれず合致してしまう。ミチオが泰造さんを追い詰めるところは勢いがあったので素直に面白く読めましたが、S君がミチオに泰造さんが犯人だというところは、根拠が弱いように感じました。
 まあ、そもそもS君の存在自体が卑怯ですが。(こいつが虚言吐きまくるせいでミステリが成り立ってないんじゃないか?)



 とりあえず、ここまで文句ばっかり言ってきましたが、それでも面白いと思ったところはあります。

 まず、ホラー要素がすごかった。
 ここはこの作家の筆力の見せどころなんだろうな、と思います。とにかく、内面の描写がうまい。ミチオが女郎蜘蛛をS君に差し出すときの心理描写は、違和感なくすとんと落ちてきました。ああいった気分って、ちょっとくらいはみんな経験しているんじゃないだろうか。
 泰造さんのあの性癖についても、もっと掘り下げればこれくらいかるく行けただろうなぁ、と思う。ほんと、なんでやらなかったんだ……。
 最後までうそしかつかなかったS君と、それをあっけなく握りつぶすミチオの狂気も素晴らしかった。これは文句のつけようがない。


 次に、ファンタジー要素。
 ここが本書の一番の魅力だと思う。まあ、究極的にはここが受け入れられるかどうかで好き嫌いが分かれるんでしょうね。
 僕としては、こういう話は好きなので問題なしでした。むしろ、トコ婆さんの正体からミカのこと、そしてスミダさんのこととつながってきたときの盛り上がりは素晴らしかったです。これは騙されて爽快だったわ。
 そして泰造さんも生まれ変わった後に、攻守が逆転するのも良かった。まあ、全部投げ捨てるのはちょっと唐突だったですけど、それはミチオが壊れていたと解釈すれば十分ですし。




 そんなこんなで、賛成五十反対五十の半々の感想。

 ここまで自分の中で一言で感想言いづらい小説もないな……。

 本当に、前半と後半の橋渡しがもっときれいだったら、絶賛できたんですけどね。それと、もう一つ言うとしたら個々の描写は高いから、要素としての面白さは十分だけど、あと一歩踏み込まれてないから『主題』としての面白さがない。

 この小説で主題を設けるとしたら、ミチオが言ったように個人個人の『物語』とか、あと異常性とか。そういうのを求めている人にとって、この小説はあっけなく感じてしまうんじゃないかと思います。
 実際、他の感想を見てみると、絶賛している人は『生まれ変わり』のミスリードに騙されて面白かった、って言う人ですし、批判というか微妙と言っている人は、全体の構成に難を言ってるみたいですし。


 つーか、圧倒的構成力、って煽りがありましたけど、それだけは違うだろう。書くなら、圧倒的文筆力のはず。


 それと、今ふと思ったんですが、話の展開の割にいまいち言いたいことがつかめなかった理由は、キャラクターがあんまり自己主張しないからだろうな、と思いました。自己主張、っていうか、登場人物の心情が見えてこないんですよね。どいつもこいつも腹に一物持ってるくせに、それがほのめかされもしない。明かされる時になって、「実はこんなこと隠してました!」って、解決で言われてもちょっと待ってよ、と思いますよ。


 まあ、そんなこんなで、いまいち腑に落ちなかったので、自分なりに考えて書きました。


 ってか、この小説が大プッシュされてるのって、評判に誘われたからなんじゃないかな、と思ってしまいます。うーん、これ、そんな派手に宣伝しちゃいけないと思うんですけどね。好き嫌いが分かれるってのもそうですけど、もっと構成いじれただろ、と思ってしまいましたゆえに。


 ホント、面白くはあったんですけどね。
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CATEGRY : 道尾秀介

週刊少年漫画 感想

2009.06.15 *Mon

 すげー遅くなりましたが、今週の週刊マンガ感想。


○週刊少年ジャンプ

・ワンピース
 ……サンジはあれで終わりか。
 マジでおかま拳法習得してくるかもな。

 本編の方は、マゼランが強すぎてもうどうしていいのかわからん。
 いや、あれラスボスレベルだろ……。
 イワさんが負けた時点で、もう勝機が全然見えないんだが。


・べるぜバブ
 MK5に無茶くちゃ吹いた。
 「あ、おい」で葵もうまいなと思った。

 ほんと、コンスタンスに面白くなったな、この漫画。


・サイレン
 役立たずのフレデリカは置いておいて、マリーとカイルの能力ちょっと強すぎだな。これ、もしじゃんけん負けてたらどうなったんだろ。

 新勢力が出てきましたが、どうもポッと出の印象がぬぐえないんだよなぁ。これで話が一段進んでくれたらいいんだけど。


・銀魂
 久々にギャグ全開の話で腹抱えて笑いました。
 ってか、あれだ。ジャンプ、マガジン、サンデーって来たところで、さりげなくチャンピオンが出てきたのがわらった。ってか、サンデーとマガジンの二つの企画をジャンプでネタにするとは……。


・めだかボックス
 鍋島は佐賀の地名です。
 もう、この漫画で自分の地元の地名がいつ出るかが楽しみで仕方がない今日この頃。僕の地元は『武雄』、『武雄』でございます。あと、町名は『北方』だったりするんですが、そっちも出てくれねぇかな。

 まあ、それはそれとして。猫美先輩可愛すぎだろ。ああいう穏やかな釣り目って好きだわ。暁さんグッジョブ。
 あと、自然と不知火が出てこなかったけど、それはそれでちょっとさびしい。
 阿久根先輩は普通にうざいキャラで、レギュラー化したら面白くなりそうだなぁ、と思いました。


・バクマン
 正直声優の話は、そっちの世界に偏見ありすぎだろと思ってしまって萎えていたのですが、その分マンガサイドの話はやっぱり緊張感があるな。
 あのうざい担当さんの地味な無能さがじわじわと……。服部さんの心情がすごく焦れったそうでした。ああ、ほんと服部さん、いい担当だったんだなぁ。


・スケットダンス
 『祝』を『神』にしたところでツボって笑いが止まらなかった。
 ってか、何で紙一枚しかないのに下書きしないのさ!


・ぬらりひょんの孫
 珱姫可愛いよ珱姫。
 そしてじいちゃん、やっぱあんたすげぇかっこいい。
 みんなの前で突然人間を嫁にするとかどんだけ器でけぇんだよ。そりゃあ百鬼夜行のついて行くよ。




○週刊少年サンデー

・ハヤテのごとく
 シスターの神速に追いつくハムスターが実は最強なんじゃないとか思ってしまった。
 恋する乙女は強いのよ、綾崎くん。


・マギ
 豪族のデブが酒を必死で取りに行って邪魔ところは、正直笑いどころじゃないですが笑ってしまった。ほんと、いい感じに嫌なやつだ。
 アリババはレギュラー化しやすそうだなぁ。いい突っ込み役になってくれそう。


・神のみぞ知るセカイ
 桂馬が99点とって額縁にまで飾っている児玉先生に笑った。
 しかし、歩美可愛いなぁ(脈絡ねぇ)

 今までにも少しふれられていた、記憶がなくなってない、という話が微妙にほのめかされましたが、あれは結局どういう伏線にするつもりなんだろうか。この漫画の基本コンセプトは過去のキャラを主軸に添えた話は、番外編以外ではやらない、という感じですが、そしたらどこかで攻略の時にかかわってくる、って感じかな。


・絶対可憐チルドレン
 ……葵。
 ぶっちゃけ三人の中では一番可愛いと思うのですが、それはやっぱり不遇だからだろうなぁ。ってか、乙女心を理論で考えちゃダメ、皆本。普通そこは相手への心遣いで気づくべき問題だ!


・魔王
 結局、地震だけが何だったのかわからないですね。
 そんな能力者いたっけな……。
 ……そういえば、『砂漠』の南は、四年に一回大きなものを動かせたよな。(あれは車だったけど)

 それはそうと、今回潤也が知った安藤の戦い。
 安藤が戦おうとしていたもの。クラレッタのスカート。犬養。
 要するに、単純な力じゃそれは崩せない、ってことなんですよね。今回潤也は自分の持てる力すべてを行使して令嬢をつぶしましたが、そういった、確固たる『悪』としての敵が存在しない。犬養は的だけど、『悪』ではないわけですし。
 だから、ここからはモダンタイムスで語られた過去みたいな感じになるのかもなぁ、とちょっと思ったり。犬養と、潤也、二人が互いを牽制し、注意し合いながらよりいい道をさがしてく。そうだったらいいなぁ。


・はじめてのあく
 同居人がすぐにキレるコメディー!
 ちょっとよくわからない話だったけど、最後のジローの赤い顔で、「ああ、じろーに萌える話だったのか」と気づきました。
 この漫画、ヒロイン交代した方がいいんじゃね……(いや、キョーコも可愛いですけどね!)


・最上の命医
 真中先生可愛すぎです。
 あと、危はなんか空気読まないやつだな、と思ってたけど、頼りになる時はほんと頼りになるなぁ。



○週刊少年マガジン

・GTO
 今さら? って感じの雰囲気ですが、まあ面白かったです。
 ってか、女子高生樹海生き埋め未遂は、覚えていただけに笑った。


・ツバサ
 つくづく、前回の号と連続で読みたかったなぁ、と思った。
 さいごの、「やっと会えた」が、すごくいい。ほんと、やっとだもんなぁ。


・ベイビーステップ
 勝てない……。
 たぶん、エーちゃんが『勝つ』というイメージを固め切れてないからなんだろうけれど、これってつらいよなぁ。技術は追いついているのに一歩がおいつけないって。



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『偽物語・下』 著/西尾維新  感想

2009.06.13 *Sat
偽物語(下) (講談社BOX)偽物語(下) (講談社BOX)
(2009/06/11)
西尾 維新

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 「知ってっか? 月火ちゃん。僕はさ、お前のお兄ちゃんじゃなかった頃があるんだぜ
 (中略)
 だけどな、月火ちゃん。阿良々木月火は生まれたときから――ずっと僕の妹だったんだ。僕の妹で、火憐ちゃんの妹だった。そうじゃなかったときはひと時もない」





 やば、超絶格好いい。
 阿良々木さんかっこよすぎです。

 というわけで、読み終わりました。待望の下巻にして、物語シリーズ最終話。




 んー、しかし、感想言いづらい。


 いや、ぶっちゃけ、かなり期待しすぎた感があったなぁとは思います。上巻が思いのほか出来が良かったから、下巻もかなり期待しちゃってたんですよね。


 まず言うとしたら、あれだ。西尾さん、マジで休んでいいんですよ?

 趣味で書いた、とは書いてありますけど、ちょっときつそうなところがちらほら……。っていうか、掛け合いのレベルが既刊のものに比べてずいぶん落ちているような……。

 シリアス面はかなり良かったんですがね。もうちょっと深入りしてもよかったんじゃないか、とも思いますが、あまりやりすぎると収拾つかなくなる可能性もあるので、まあ妥当かもしれません。家族愛、というか兄妹愛ですが、これメインでもっと掘り下げた話を一度書いてほしいものだなぁ。

 掛け合いの方は、面白かったには面白かったんですが、どうも掛け合いで十中、半分くらい滑っちゃってるのがあるように思えたんですよね。上巻の方はそんなことなかったのに。自分の笑いのツボが変わったのかな、とも思ったのですが、そうじゃないように思います。うーん、全体的にオタネタ入れすぎだし、アニメ化のネタがちょっとあざとすぎる。キャラデザの話とかしちゃいけないでしょ……。
 オタネタって、本来は通じない人がいることを前提にしてやらなきゃいけないんですよね。今まではそれがちゃんとできていたのに(ってか、わからないことを前提としたギャグにまでしてたのに)、なんか下巻になったとたん簡単に固有名詞出したりして、ずいぶんと安易な方に逃げちゃってるように思うネタがちらほらありました。

 なんだか完全に信者御用達になっちゃった感じがあるなぁ。上巻の方はのりのりで書いている姿が目に浮かぶような感じだっただけに、ちょっと残念かも。


 ただ、掛け合いじゃなくて変態系の話はずいぶんと進化しちゃったよなぁ……。

 歯磨きネタはやばかった。もう、完全に変態臭が。ってか、TAGROの『変ゼミ』臭が……。西尾さんがどんどん変な方に進もうとしている!



 とりあえず、前置きのどうでもいい話はここまでで、内容の方を。




 阿良々木火憐の話。
 「月火ちゃんはあたしの妹なんだ――当然だろ?」

 ずいぶんとまあ、ヒロインになっちゃって……。
 上巻のあの暴挙は下巻への前ふりだったのか……と思うほど、デレにデレてくれたおっきい方の妹。序盤がずっと火憐のターンだったのは素直にびっくりしました。
 しかし……キキララさん、自分と妹の仲のこと悪く言いすぎだろ。なんだ、険悪って。すげぇ仲いいじゃねぇか! そんだけ仲がいい兄妹なかなかいねぇよ!

 っていうか、大多数の人がそうでしょうが、この小説の一番の見所(?)であるのが、火憐との歯磨きシーン。この物語シリーズを変態シリーズたらしめている要素が全部詰まったようなとんでもなさ。らららぎさんがもう遠い存在になっちゃったよ……。
 ホント、ここは絶対にノリノリで書いてたんだろうなぁ。官能センスバリバリだぜ。読んでるこっちまでドキドキしてきたもん。思わず押し倒しちゃった鬼畜木さんのこと悪く言えない。ってかそこで押し倒さない方がおかしい。妹? んなの関係ないね!(大ありじゃ!)
 結局月火に止められましたが、開口一番「……何してはるんどすか?」には吹きました。その時のあちゃらぎさんの「待ってくれ、違うんだ」って、何が違うんだよラギwww
 あまりにも息がぴったりすぎる反論をした暦&火憐兄妹に大笑いしました。(ついでに、そのあと第三ラウンドまで求める火憐は可愛かった……)

 物語の後半ではちょっと空気でしたが、阿良々木さんが月火のために命を捨てられるかと聞いた時の答えは、べたですがかっこよかったです。



 次。八九寺真宵の話。
 「はにかみました。えへっ!」

 ぜひアニメで見たい笑顔です。

 しかし、序盤のロリコン木さんの言い訳が四ページくらい続いたところで、壮大な振りであることは間違いなく、左ページにある長い長い『――』に誰もが心を躍らせたことでしょうが、実際それはかなり満足のいく結果でした。
 まさか忍が。あの金髪ロリが邪魔するとはww

 こいつとの会話は西尾さんが一番書きやすいと言ってるだけあっていい感じのテンポで進みますが……しかし、アニメネタが多すぎる。アニメネタだけ、なんか妙に白けちゃったんだよなぁ。今まではそんなことなかったのに。
 他のネタは、わからなくても十分面白かったんですけど。ロールスロイスとか、ダイ・ハードの原作とか。ああいう、知ってても知らなくても関係ないネタが一番いいんだけどなぁ。

 上巻における真宵が張った伏線は、結局回収されず。いや、マジで西尾さん、貼るだけはって展開考えてないとかだろうか……。



 次。忍野忍の話。
 「今の儂は、どこにでもいるドーナッツ好きの、マスコットキャラクターじゃよ」

 なんか、いいキャラになったよなぁ、こいつ。
 ミスド好き、といえば、戯言シリーズでフレンチクルーラー百個で組織を裏切った女医がいましたが、西尾さんはミスドに何か思うところがあるのだろうか。大プッシュしすぎだろ……。

 今回よかったなぁ、と思うのは、18歳状態の忍がどれくらいの強さを持っているのか間接的にわかることができたこと。阿良々木さんの描写じゃ、もう雑魚レベルにまで力が落ちているという話だったけれど、ちゃんと血を飲んでぎりぎりまで回復すれば、たいていの怪異は圧倒できるわけか。……ってか、もしこれ、『するがモンキー』の時に忍が協力的だったら、一発で方ついたんじゃね?
 18忍VS影縫さんのバトルの見てみたかったですが、あそこはやらなくて正解ではあったかもしれませんね。あまりやりすぎりと助長どころか無意味になりますし。

 あと、忍との掛け合いになりきれない微妙な探り合いの会話がなんだかいい感じだなぁ、と思いました。たぶんそこは慎重にバランス考えながら書かれたからかもなぁ、と思いますが、どうでしょうか。まあ、笑い、という意味では物足りないかもしれませんが。



 貝木泥舟の話。
 「大抵の場合、偶然というのは何らかの悪意から生じるものだ」

 真相が判明した時のらららぎさんの「貝木ぃいいいいいいいい!」に爆笑しました。
 ひとつ残らず、全部こいつが原因だぁ!
 素晴らしすぎるくらいに最悪だぁ!

 いや、もう、西尾さんはこういうキャラばかりかいてりゃいいんだよ、とすら思いはじめました。狐さんと言い弔士くんといい、マジでおもしろすぎる。黒幕がこうもあっさりすると見ていてすがすがしいですね、ほんと。

 まず、高校生からかつあげする様子が、全然情けなくないところがすごいなぁ。普通こんないい大人が子供にたかったりしたら、見ていて悲惨なだけなのですが、この人がやると素晴らしくかっこいい(ってか、美しい)。上巻の感想でも書いたのですが、やっぱこの人は、『偽物』を極めた『本物』なんだなぁ、と思います。
 まあ、だからこそ『本当』のことは言わないのですが。
 「知りたいか。教えてやる。金を払え」の三段論法が素晴らしい貝木さんでした。あと、最後に影縫さんの話ででてきた「偽物の方が本物になろうとする意志がある分本物だ」という発言は、本当にかっこいい。今後出てきてほしいなぁ。



 斧乃木余接の話。
 「――僕はそうキメ顔で言った」

 なんか、無理やりキャラづけしようとして失敗しちゃった代表例みたいなキャラでした。
 ここ最近、西尾さんのキャラづくりがちょっと下手になってるように思うんですよね。あんま奇抜にすることばかり考えないで、初期みたいに自然と書いてくれないかなぁ。それこそ、貝木というキャラを作ったようにやればいいのに。
 唯一。忍にやられて涙目になってるところはかなり良かったです。

 しかし、これは禁書目録の御坂さんの妹みたいだと言ったらダメなんだろうか。



 影縫余弦の話。
 「さようなら」

 こっちはむちゃくちゃ自然にキャラが立ってたと思う。
 っていうか、京都弁書くのうまいなぁ。さすが京都人(ちょっと違うか?)
 登場シーンからして、最近の西尾さんの新キャラとはちょっと違った味があったなぁ、と思いました。貝木の時と、同じ。あのときも、おんなじ感じで「お、いいキャラだ」と思えたんですよね。

 忍野、貝木と専門家が出てきて、そのあとに出てきた三人目の専門家であるだけに、設定考えるの難しかっただろうなぁ、と思ったけれど、うまい具合にいいキャラが出てきたなぁ、と思う。
 要するに、忍野は中立、貝木は悪、そして影縫は正義。
 忍野は基本手伝うだけで助かるか助からないかは自分次第、貝木は利潤のためにむしり取る、影縫は正義のために進んで行動する。
 三人が大学の同窓生だったというのは面白い話でしたが、もうちょっと掘り下げてほしくもあったなぁ。もはや忍野が出てくる可能性はほとんどないだけに、もったいない。

 ただ、最後の引き際だけが、ちょっとあっさりしすぎだなぁ、と思いました。
 彼女の様子を見るからに、おそらく余接との関係にちょっとした話があるんじゃないかなぁ、と思うのですが、そこが全く明かされなかったので肩すかしでした。もしそこまで考えてて、それを今後の続刊で明かすことをしたりすれば、西尾さんすげー、って改めて思うんですけどね。

 最後の、「さようなら」は、忍野との対比という意味でも、また後日談の終わりという意味でもいい雰囲気が出てたなぁ、と思いました。



 阿良々月火の話。
 「もうお兄ちゃん、妹のおっぱい触り過ぎ!」

 ぜひ店頭ポップにしてほしいです。
 化物語ならぬ変態語にふさわしい引用だと思います。

 さて、今回のメインヒロイン。
 のはずが、ちょっと出番少ないよ月火ちゃん、です。

 んー、出番で言うと、むしろ上巻の方が多かったくらい。っていうか、上巻は火憐の出番が少なくて、逆に下巻で火憐は大暴れだったから、なんか逆転しちゃってるよ。
 個人的には彼女のヤンデレっていうか静かなるヒステリーを期待して読んでいたので、ちょっと残念だったかなぁ。
 結局最後の最後まで自分が事件に巻き込まれていることも知らずにいたのが、よかったのか悪かったのか。葛藤するところとか書いてほしかったかもなぁ。

 さて、そんな月火が遭った、今回の怪異。
 『しでの鳥』
 フェニックス、というからてっきり西洋のあれとか中国のあれを考えていたけど、思ったよりマイナーっていうか、日本古来のものをひねって持ってきましたね。ホトトギスとかの托卵を持ってきたのは単純にうまかったなぁ、というか、なるほどなぁと思った。
 しかし、影縫さんとかがさんざん「彼女は偽物だ」って言っていたけど、なんか言ってることが違うんじゃないかな、と思いました。影縫さんが言っているのは、この『しでの鳥』の特徴は、人間にうまく擬態して転生する怪異なわけだから、月火は人間じゃない。だから、人間じゃない妹は人間であるお前の妹ではない。って言ってたんですよね。要するに、人間としては偽物、ってこと。
 でも、月火は人間じゃないってだけで、今まで普通に人間として生活してきている。阿良々月火という存在は、入れ替わったり変貌したわけじゃないから、一言「偽物」と切り捨てるのはどうかな、と思いました。ってか、ぶっちゃけ阿良々木さんにとって、妹であるということは『本当』のことなんだから、少なくとも偽物じゃないと思うんだよなぁ。
 だから、むしろ阿良々木さんの言葉にいちいち食ってかかっていた影縫の方が何が言いたいのかわからないところがあったとおもう。そこで余接の話につながってくるんなら、ほんとわかりやすかったんだけどなぁ。

 それはそうと。
 上巻ではヒロインである火憐ちゃんがファーストキスを奪われましたが、その壮大な前ふりはやっぱり実行されました。
 月火のファーストキスが……。
 しかも、今回は全然意味のないところでですからね。月火のショックもさぞ大きかろう……。っていうか、いったい何がやりたいんだシスコ木さん!
 まあ、そのあとのセリフで全部汚名を返上してくれましたけどね。お兄ちゃんマジでかっこいいよ。ってか、ほんとあそこは感動した。この話、もっと月火と火憐のみに視点当ててストーリー掘り下げてほしかったなぁ。


 阿良々木暦の話。
 「家族には、僕の理想を押し付けますよ」

 なんつーか、こいつマジでかっこよくなりすぎてる。
 シリアスパートの阿良々木さん、マジでかっこいいんだよなぁ。『誰かのために』じゃなくて、『自分のために』戦ってるのを自覚しているところが、一番いいんだと思う。
 正義だ悪だと語るのは、上巻ですでにやり終わったところ。だから、今回はそんなことじゃなくて、単純に『家族』だから戦う。意見を言う。意志を貫く。影縫さんは正義がどうの悪がどうのと言っていましたが、ぶっちゃけ今回の阿良々木さんにそんな話したところで意味がない。もしこれが、化物語のときのように他人の事件に首突っ込んでやったことだったらそう言われても仕方ないかもしれないけれど、今回の彼は当事者ですからね。そして、知り合いとか友達とか、そういうつながりとは一線を画す『家族』というつながりを持った人たちの間の問題ですから、どんなに高尚な『正義』を掲げたところで、どうなっても偽善にしかなりえない。
 っていうか、もしこれで月火が誰かに迷惑を与える存在だったりしたら、もっと悩まなきゃいけなかったでしょうが、ぶっちゃけ無害なので余計に影縫の行動は行き過ぎてるように見えちゃうんですよね。

 阿良々木さんは、変態ですけどかっこいいです。こいつの語る『正義』は、そもそも誰かを巻き込まないものですしね。忍野から受け継いだ「手助けする」という精神から派生しているからそうなんでしょうが、基本的に無理やり押し付けたりなんかしない。それに、自分がまだ何もできない子供だと理解しているところもいいな、と思います。
 そんな彼の物語も、ここでいったん幕。ちょっと最後はあっさりしすぎてて拍子抜けですが、羽川翼いわく「スターになれてもヒーローになれない」のが彼なので、まあいい感じなのかもしれません。
 次に予定されている傾物語と猫物語での彼の活躍に期待です。




 他の人たちにの話。

 戦場ヶ原ひたぎの話。

 ……・…ま、ま人間になっちゃったひたぎさんですか……。
 すげー斜め上の展開を持ってきましたね。あの「優しくしなさい」発言の後から、本当にいったい何があったやら。今回彼女の出番全部カットされているだけに、残念すぎる。
 しかし、デレならぬドロになったひたぎも見てみたいものだなぁ。もちろん今までのようなとんでもない掛け合いは期待できないけれど、本当に日常の些細な会話でいいから書いてほしいわぁ。


 羽川翼の話。

 なんかふらら木さんの委員長に対する株が異様に上がってません?
 ってか、あんなに好き好き言っちゃったら、せっかくふっ切った羽川の気持ちが台無しになるような気がするのは気のせいだろうか……。
 予定されている猫物語は、GWの話だろうと思うけど、話の決着がわかってる話をどう書くのかかなり気になるなぁ。題名は、『つばさファミリー』。たしか、『つばさキャット』の段階ではまだ家族との問題は解決していないはずだから、もしかしたらそのあとまで描くのか?


 千石撫子の話。

 個人的に一番大好きなキャラクターである撫子ちゃんですが、なんていうか、まだ不毛でかわいそうな努力を続けています……(泣)
 DSの話とか、プールの話とか、とにかく一つ一つの努力がかなり重い。マジでかわいそうになるな、この中学生。ちゃんと幸せになってくれぇ……。


 神原駿河の話。

 んー、特に目立つところもなかったなぁ。
 もしかしたら今回一番悲惨なキャラかもしれない。(出番的な意味で)






 そんなわけで、長くなりましたがこの辺で。

 んー、しかし、シリアスストーリーが面白いだけに、もっと掘り下げてやれなかったんだろうかと思ってしまう。どうも西尾さん、短期決着に視点当てすぎなんだよなぁ。もうちょっとドロドロした展開があって、それでも阿良々木さんの意思は変わらない、っていう魅せ方でもいいと思うけど。(まあ、それをやるにはこのシリーズの見どころである掛け合いを大幅に削らなきゃならんのだろうけど)


 最後に、上巻の感想は本館の方に書いています。

『偽物語・上』 感想①
『偽物語・上』 感想②
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『クリムゾンの迷宮』 著/貴志祐介  感想

2009.06.12 *Fri
クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)
(1999/04)
貴志 祐介

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 火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された。




 ネットの評判を見て図書館で見つけて借りました。


 うん、まずはじめに言わせてくれ。



 まさかこのタイミングで『シークレットゲーム』の元ネタ発見するとは思わなかった!


 出版年から考えて、明らかにこっちの方が先ですね。ついでに言うと、ストーリー性は置いておいても、残酷性と緊張感はこっちの方が高かったです。

 ちなみに、前評判あまり知らずに読んだものだから、『シークレットゲーム』のプロットはこの小説とただかぶりだって結構ささやかれてたのを全然知らなかったです。読んでびっくりしたわー。

 というか、できたらこっちの方を先に知りたかったかも……。『シークレットゲーム』の方は、オチ知った後でも楽しめる要素がいくつかあったけど、この小説の場合、オチとグールの二つに全部の要素を集めちゃってるからなぁ。




 とりあえず、もうネタバレっぽいことしてるけど、こっから先はネタばれ入ります。






 もうこういうのって、バトルロワイヤル系、って言った方が早いんでしょうが、本書で書かれてるゼロサムゲームという言葉を使いましょう。っていうか、ゼロサムゲームって言葉聞いたことはあるけどこういう風に使うんだ、と無学な僕はリアルに思っちゃいました。(いや、厳密には違うだろうけど)


 クリア人数が決まっているゲーム。そういう風に考えられて物語が進みますが、それがちょっと違う風になっていく過程が自然だったなぁ、と思います。そして、その理由にも納得しやすい。
 特に思うのは、この『ゲーム』というのが、スナッフビデオにつながるというのが重大なポイントだなぁ、と思います。
 そう思うのも、『ゲーム』が建前でしかないからこそできる技なんですよね、この物語。物語の中盤くらいで藤木と藍はゲームのチェックポイントを全部通過して、本当はそこでゲームは終わりのはず。でも、まだゲームは続いている。この『ゲームの終わり』が見えないところが、この小説をホラーたらしめているところだと思いますし、また最後の目的が食人鬼に全員を狩らせる、という裏があるから、『ゲーム』が建前であってもかまわない。この本の中心に据えられているのが『ホラー』というジャンルであるからこそ、こういうゲームのルールを無視したゲーム性が許されるんだと思います。

 そして、そういった主人公側の『恐怖』を描くことが中心なので、他のキャラクターの掘り下げが行われなくても別段支障はない、とも思います。
 人によっては、もう少し他の参加者のキャラクターを掘り下げて、騙し合いとかをやってほしい、と思うかもしれませんが、それを目的にしてないところが一つの狙いでもあるんじゃないかな、と思ったりしました。もしこの小説のジャンルが『サスペンス』だったり、『スリル』を楽しむものだったら、そういうったやり合いが必要ですが、『ホラー』であるからにはこうした魅せ方もありだと思います。



 と、さんざん『ホラー』と連呼しましたが、ぶっちゃけ『ホラー』らしいかと言われたら困るところもあるんですけどね。
 僕自身がホラー系の小説をあんまり読んだことがないから余計なのですが、なんかピンと来ないので、どうしても映画とかドラマ的な映像媒体の考え方しちゃうんですよね。それであってるのかなぁ。だれかホラー小説に詳しい人、おすすめを教えてくださいと頼みたいです。(この人はそもそもホラー作家だから、他のホラーも期待できそうだけど)



 もうネタが明かされちゃったから、続編は無理だろうけれど、もし他の視点からやるだけの器の深さがあったらすごいなぁ、とか無責任に思います。

 しかし、魅力として他には、サバイバルの知識量が半端ないですね。全部が本当かどうかはわかりませんが、少なくとも知らない人に真実味を持った描写ができているという点ではすごいと思いました。顔に泥塗って蛇よけたりとか、決着の蛇とかうまく使えてたしなぁ。



 そんな感じで、取りとめもないですが感想でした。
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『魍魎の匣』 著/京極夏彦  感想

2009.06.11 *Thu
魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)
(1999/09)
京極 夏彦

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 それを見ると匣の娘も
 にっこり笑って、
 「ほう、」
 と云った。
 ああ、生きてゐる。






 ひっさびさの本の感想。
 やっと、やっと読み終えました……。


 と言っても、読み終えたのは三日前だったりするのですが。
 ホントは読み終えてすぐに感想書きたかったのですが、忙しくて書く気力がなくて……。今もそんなに乗り気じゃないのですが、このままだと永遠に書きそうにないので、無理して書きます。

 ちなみに、なんで今さらかというと、単純に図書館でみつけたのが先日だったからです。


 さすが、名作だけあって面白かったです。
 『姑獲鳥の夏』も面白かったですが、読みやすさで言えばこの『魍魎の匣』の方がわかりやすかったかもしれません。まあ、長さでいえばこっちは長すぎですが。
 でも、個人的にはミステリーとしては『姑獲鳥の夏』の方が秀逸だったかもしれない、と思います。『魍魎の匣』はどちらかというと、ストーリーとオカルト要素で魅せている感じがする。あんまミステリーって感じじゃないように見えたんですよね。

 本が厚すぎるので、ぶっちゃけ読むのはかなり疲れたのですが、だれることが全然なかったのが不思議な感じでした。分量が多くても面白いものは面白いんだなぁ、と思わせてくれるような一作です。
 特に、京極さんの書くオカルト方面の話は、僕がかなり好きなタイプの理論なので、毎回じっくり読んでいます。しかし、ここまでややこしい理論をよく整理して書けるよなぁ。

 いろんな人物たちのかかわった事件が、最終的に京極堂のところに集まって終息する、という形が、群像劇のような感じで読んでて次が気になる感じでした。ほんと、厚さが問題なんだよなぁ。(でも、無駄なエピソードってのがほとんどないから困る)





 では、内容について。





 四つの事件が、互いに少しだけ重なりあっているだけで、完全に一致しているわけじゃないというのがおもしろかったです。
 加菜子の飛び込み事故の真相は、『通りもの』というのがより実感できていい感じでした。電車のホームで、前の人を押したらどうなるだろうか、と思ったことは誰だってあると思いますが、普通はその一線を越えることはありません。それを越えるための『何か』が入り込む、というのが実感もちやすいです。

 気に入ったキャラは木場さんなのですが、あの刑事さんかっこよすぎです。権力ないのに意志の力で全部跳ね返しているところがかっこいい。その癖女優の美波絹子にベタボレってのが、なんだか人間らしくてよかったなと思う。
 中身よりも外側だ、と言って刑事としての自分を作っていくところの考え方が、なんだか新鮮でした。普通中身が大切だ、というから余計にそう感じたのでしょうが、この武骨者が言うと別の意味でも説得力があるように思える。不器用なんだろうなぁ、どうにも。

 あと、榎木津のキャラが『姑獲鳥』の時より感情移入しやすくなってた! 正直、姑獲鳥の時は「なんだこいつ?」って感じだったのですが、今回はわけのわからんキャラとしてとらえやすかった。
 頼子の母親の所にづかづかとあがりこんで勝手に語りだしたところは面白かったなぁ。

 逆に、やっぱりいらついたのは関口。んー、完全にあわないなこのキャラとは。『姑獲鳥』の時はそんなにいらつかなかったと思ったけど、前の自分の感想読んでみると、その時も好きになれないって言ってるし……。
 特に京極堂が「殺人者と一般人にさほど違いはない」って言ってるのに、出生の異常性をわざわざ言い連ねているところが腹立った。まあ、作者はわざとやっているんだろうけれど。



 主要はそんなところで、サブというか敵役。

 久保竣公については、正直唐突な感じが強かったかも、と思います。だって登場したの一番初めの一回だけで、他は私小説と会話上に出てくるだけだったじゃないですか。まあ、それでも違和感なく受け入れられたのは物語の勢いゆえだと思いますが。
 登場させる隙がないとはいえ、もう少し伏線はってもよかったんじゃないかなぁと思ったりします。
 しかし、それにしてもこの人の最後は悲惨だなぁ……。

 一番初めに引用もしているのですが、あのシーンの真実が明かされたときは鳥肌ものでした。
 もう、言葉にならない衝撃がぐっときました。本編の長さがそのワンシーンのためにあるといっても過言じゃないんじゃないか? と思うくらいです。魍魎に惑わされた久保の気持ちが実感を伴ってわかったよ……。


 続けて、雨宮についてですが、彼の生き方はなんていうか切ないものがあったなぁ、と思います。
 でも、ああいった恋愛の形は、いびつではありますが見ていてなんだかいいなぁ、とも思えたりします。はたから見たら悲惨かもしれないけれど、当人は幸せなんだからいいじゃない? って感じです。(ここで、『当人たちは』と言えたらいいんですけど、加菜子はわからないからなぁ)


 次に、美馬坂博士。
 加菜子の親と、あと建物の匣については、結構早い段階でちょっと想像ついちゃったので残念だったかもしれない、と思いました。もしこの本をもっと早く読んでたら素直に驚けたんだろうな。
 しかし、彼の語る死生観はちょっと倫理観が違うだけでしっかりと筋が通ってるところがすごいなぁ。普通こういうのって、研究者は狂気にかられてやった、とか、研究一筋でやった結果、という落ちに持っていくのが多いと思うのですが、美馬坂博士の場合は最後まで人間らしい理性も感情ももってたしな。(多少歪んではいるが)







 んー、こんなところかな。

 あと、作中で語られたオカルト話は、なんかちょっと話し始めたら熟読した人に駄目だしくらいそうなのでちょっと自重しておきます。いや、正直五割は理解したと思うけれど、全部は無理だわ。
 でも面白いんですよね。オカルト、と言いながら科学的で、それでいてやっぱり呪術的な感じ。そもそも科学もオカルトも始まりは同じですしね。(その観念は僕もいつか自分で表現したいと思う)



 そんなわけで、久しぶりの感想でちょっと拙い感じはしますが、この辺で。

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週刊少年漫画 感想

2009.06.03 *Wed

 ……一週間、一回も本の感想をしないで週刊マンガの感想にはいってしまった…………。



○週刊少年ジャンプ

・ワンピース
 サンジwwwww
 そのままゴールインしておかま拳法を習得してきてください。

 本編の方は、なんか黒ひげが強いのか弱いのかがわからなくてどうとらえていいのかわからん。
 やっぱマゼランが強すぎるのかな?
 マゼランが気絶しているハンニャバルにかけた言葉にはぐっときた。なんだこの二人の信頼感。先週のハンニャバルもかっこよかったけど、短い中でこれだけの信頼を見せつけてくれるなんて、やってくれるね。


・べるぜバブ
 あざといセリフでも主人公の本音が痛いほどわかるから余計におもしれぇwww


・ナルト
 ………………。

 なんで生き返らせるの!?
 いや、話の流れとしてはいいけれど、でもなんであの人生き返らせるの!? あんなにきれいな終わり方したあの人を生き返らせるの!? ねえ、なんで!?

 あー、もう。なんかいろいろ台無しだなぁ、と思ってしまった。


・黒子のバスケ
 先輩たちのターン終了。
 もうちょっと先輩だけのターンやってほしかったなぁと思った。
 まあ、最後の黒子のセリフがかっこよかったからいいけど。


・めだかボックス
 まあ、失速させるなら妥当な話数だと思う。
 最後のあの人を、次回でどう扱うかによると思うけど……。
 どうも、西尾さん変に少年漫画を意識しすぎてまともにやってる節があるからなぁ。先週みたいなノリが一番面白いんだけど、そう何度も続くわけがないし。
 化物語みたいに会話だけするでもいいと思ったり。まあ、そうなった場合絵の暁さんがものすごい大変になるわけですが。


・サイレン
 フレデリカ様のデレがあざとくもうざくない程度なので心地いいなぁ、と思ったり。
 しかし、シャオが涙目だな……。
 じゃんけんで全部決めているエルモア・ウッドの子供たちは本当に仲がいいなぁ。


・ぬらりひょんの孫
 珱姫が可愛すぎてもう何も言うことがありません。

 腕を刺されて、余裕でいながらも焦っている姿のおかげで、やっぱりおじいちゃんなんだなぁ、と思えました。



○週刊少年サンデー

・マギ
 『すもももももも』の作者、サンデーに登場。
 というわけで、結構楽しみにしていたんですが、ちゃんと面白い物語を用意してくれました。
 すももに比べたらギャグが少ない感じがするけど、それは今後に期待するとします。
 しかし、あの筋肉はやっぱ独特だよなぁ……。


・ハヤテのごとく!
 言ってることは凄く真剣なのに、内容があんまりにも馬鹿すぎてちょっと笑える。
 シスターがちゃんとワタルのこと思っててよかったわぁ。そこスルーされたらどうしようと思ってたよ。


・神のみぞ知るセカイ
 インターバル回。
 懐かしのキャラたちが出てきて、なんだかお祭りみたいな感じでした。
 個人的に歩美がやっぱりいい感じだなぁ。攻略回が一話目しかなかったのがもったいない。こうしてちょくちょく登場してほしいものだ。
 花音の登場がインパクトありすぎてちょっと笑った。

 あと、コチラの方で、作者が前回のみなみ編について解説を入れているのですが。
 正直あのラストはかなりいいと思っていたので、こうして解説入れてもらえてすごくうれしかったです。桂馬のあの行動と言動には、こういう意図があったのか、と思うと、あのラストが余計に映えるような気がします。
 しかし、あれ人気なかったのか……。個人的には、今までの攻略の中で一番面白かったんだけどなぁ。


・アラタカンガタリ
 なんでこいつこんなに偉そうなの?
 んー、カンナギが改心するとは思ってなかったけど、また面倒になりそうだな。
 ところどころでコトハのことを気にする革が切ない……。


・はじめてのあく
 同居人が生活費を入れないコメディー!
 というわけで、面接の話。
 もう少しはっちゃけても良かったんじゃないか、と思った矢先に、最後の証明写真で吹いた。
 ジローよ……


・最上の命医
 なんか毎回感想書き忘れるんですけど。
 ここんとこ、真中先生のでれっぷりがやばいですね。先週とかもう胸キュンがやばかったですよ。
 しかし、命といい危といい……。
 瀬名さんも十分鈍いとは思います。


・魔王
 殺し屋背後に控えて立っている潤也の絵が迫力ありすぎる。
 岩西との電話で、桃から情報買っていたことも判明して、一気に伏線回収した感じでしたね。やっぱり狙撃主二人も押し屋の仕業だったか。

 最後、ちゃんと詩織がヒロインやっててよかったです。
 今までが影薄すぎたからなぁ。しかし、潤也の様子がおかしいことに気づいても、受け入れようとする健気さが切ないなぁ。
 安藤の腹話術が来た時の鳥肌は凄かった。結局潤也の心を動かしたのは兄貴の言葉だったわけだけど、ちゃんと安藤が潤也のこと受け入れてくれるということが分かってよかったなぁと思う。
 さて、『次回ッ!』書かれていましたが、何が起こるのでしょうか。



○週刊少年マガジン

・はじめの一歩
 死神がまともな試合を……の二話目。
 いやあ、しかし勝った後、ベルト持って「これでいいんだろッ!」と言っていた間柴さんがかっこよすぎる。
 妹と一歩が近くにいることに嫉妬している姿と言い、なかなか人間らしくなったなぁ、こいつ。


・あひるの空
 おお、やっと面白くなってきた!
 空パパがどう出るかな、と思っていたら、ここで啖呵切ったか。そもそもがやるしかないじょうたいなわけで、空たちにとってはいい展開だよな。


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プロフィール

西織

Author:西織
大学に入学を果たしたただの読書好き。

拍手がえしに関してはこちらでご覧ください。
http://blogvote.fc2.com/pickup/emptyreader


年齢:19
誕生日:九月九日
血液型:A型
趣味:読書
夢:作家(前途多難)


主に好きな作家
・西尾維新(番外位)

・奈須きのこ
・辻村深月
・佐藤友哉
・竹宮ゆゆこ

上記の作家の全ての作品を愛しています。

主に好きな漫画家
・児玉樹
・荒井チェリー
・椿いづみ
・福本伸行

漫画の神
・手塚治虫


補足
西尾維新の傑作はきみぼくシリーズだと思って日々を生きています。あのよさをわからない人間が多くて残念に思う。(とくに四作目)
そんな僕は生粋の西尾信者なので、いくらでも語れますし、いくらでも語りつくしてやりますよ。


『空っぽの知識』の別館ですが、よろしくお願いします。
http://tukimaturi.blog89.fc2.com/

初めての方は、カテゴリ内の『未分類』を先に読んでください。



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