This Archive : 2009年03月

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週刊少年漫画 感想

2009.03.27 *Fri

 ○週刊少年ジャンプ

・ワンピース
 ミスター2かっけーよ。やばいって、この男、いや、オカマ!
 そしておきてから、ボンクレーに気づいて覇気をぶっ飛ばすルフィもまたすげぇ。どっちも友達のために戦っているというのがいいなぁ。
 そして、最後に登場したあの人は一体……。ミスター2が探している人ではなさそうだけど。


・ブリーチ
 ……なんていうか、似た展開が前にもなかったか……一護VSウルキオラ戦で、一護が仮面で暴走して……あれ?
 今回のパワーアップでウルキオラを倒してストーリーが少しでも進みますように。(祈)


・バクマン
 ほとんどの人が感想で言っていますが、漫画家候補が増えてからこの漫画、一気に面白さが加速してきたよなぁ。
 福田さんの「PTAを敵にまわすくらいが面白い」発言はすごかった。


・スケットダンス
 うわ、とんでもねぇ展開が……。
 ボッスンの家族の話が一気に出てきて圧倒されっぱなしだったんですけど、それに勝る衝撃が……!
 すごく来週が気になるラスト。うわ、早く読みてぇ。


・サイレン
 か、カブトおおおおおおおおおおおおおおおお!
 カブトのモノローグが流れ出したときは「やばい、くる」と思ってコマを見る目が止まりませんでした。こ、このまま死ぬんじゃないだろうな!?



 ○週刊少年サンデー

・結界師
 烏森に選ばれる条件って……。
 正守が不憫でたまりません。


・神のみぞ知る世界
 ちょっとあっけない感じはしましたけど、ラストの月を背景にキスは良かったなぁ。
 桂馬が少しずつ現実を見るようになっているのが毎回見れていいです。


・ハヤテのごとく!
 か弱い女の子! か弱い女の子!(ヒナギク可哀相過ぎです)
 鼻血は心の汗だよ、には吹きました。


・魔王
 歩く死亡フラグキターーーーーーッ!
 やばい、詩織だけはそういう展開になってほしくなかったのに、このままじゃ悲惨なことに……。
 もうこの辺は完全にオリジナルなんで、予測不能ですね。
 早く、潤也気づいて、金の力で解決してくれ。


・はじめてのあく
 ジローのツンデレ可愛すぎ。
 犬がイケメンすぎ。
 総じて、キョーコは可愛い。以上(ぇ?)

 マジでこれ、単行本出たら買うかも。


・アラタカンガタリ
 ……カンナギ負けた。
 あー、いや、確かに展開的には仕方ねぇけどさ。ついでに『ふしぎ遊戯』書くような漫画家だから、非情にやらかすだろうなぁとは思ったけどさ。
 さて、ここで革がどうでるかが見ものです。



 ○週刊少年マガジン

・エデンの檻
 自分の中で矢頼への高感度が急上昇中です。時折ちらりと見せるけなげさがたまらない。
 最後にアキラが発症しちゃったのには素でびっくりしました。いや、ここで主人公にそれやらせちゃったら、あとどうすんの!?


・花形
 この漫画は花形が出てないときが一番面白いと思ってしまうのですが、駄目でしょうか。
 左門かっこいいなぁ。☆のあの玉打っちゃうのかぁ。そして甲子園約束するのかぁ。

 ……ただ、妹の病気とどう繋がっているのかだけはまったく分かりませんでしたが。




 今週はマガジンで楽しみにしているものが三つも休載でちょっと微妙だったなぁ。


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『ルー=ガルー 忌避すべき狼』 原作/京極夏彦 漫画/樋口彰彦  感想

2009.03.27 *Fri
ルー=ガルー 4―忌避すべき狼 (4) (リュウコミックス) (リュウコミックス)ルー=ガルー 4―忌避すべき狼 (4) (リュウコミックス) (リュウコミックス)
(2008/11/20)
京極 夏彦樋口 彰彦

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 「あたしらの間じゃ、そういうのをダージャー。“仲間”って言うんだ」



 ちょっとばたばたしていた所為で遅くなりました。
 漫画版のほうの感想です。


 といっても、何を語ればいいのやら……。


 とりあえず、漫画版の感想に関しては、一巻ずつに感想つけたいくらいなんですが、さすがにそれは大変なので既刊全てまとめて話をします。そんなわけで、表示は最新刊の四巻。セリフも、四巻の麗猫のセリフから。

 麗猫かっこいいです、まじでかっこいいですこの娘。
 格闘は強いのに、殺し合いは出来ないってところがまたリアル。殺人衝動に耐えている歩未を意識していたりして、なんとなく対照的に見えるところがいいと思います。
 始めは生まれのこととか気にしててうだうだ言って面倒くさかったですが、仲間になった後はすごく頼りになる。四巻で葉月を助けに来たシーンは、少年漫画みたいでかっこよかったわー。



 漫画版では、原作にないオリジナル展開がいくつかあるんですが、丁度原作で消化不良だった部分を保管しているので、個人的にかなりうれしいんですよね。一巻の矢部裕子と一緒にテレビ局の人間から逃げる話とか、麗猫の村に捜査が入る前に大脱走をやらかす話とか。どちらも、それがあるからこそ絆が生まれるので断然あったほうがいいともいます。


 っていうか、矢部裕子の登場シーン、原作で少なすぎるんだよ……。

 矢部さん、可愛いじゃないですか。彼女が三巻でいきなり死んだときは本気で固まりましたよ。原作読む前に漫画版読んだから、絵の効果もあって余計にショックでした。
 一応作品の設定として、この少女たちはコミュニケーションを取る方法が良く分からないはずで、原作では実際、葉月と歩未と美緒の三人は冒頭で初めて会話をするのに、漫画の方では最初っから仲良しなんですよね。それを踏まえたら、矢部さんの始めの反応はすごく当たり前のことで、でも葉月たちと交流する中で、少しずつ『友達』と言うものを意識していって……って言うのがかなりいいんです!
 あー、もうホントショックですよ。漫画でトラウマになりかけたのは久しぶりでした。



 あと、漫画版は中村雄二と幼馴染のあの大阪弁娘(名前ど忘れした)の関係がいいです。原作ではまったく接点がない上に、両方ともちょいやくもちょいやくだったのに、漫画版ではなんと言う扱いのよさ……。
 まだ単行本になってない連載の分ですが、最終決戦のときに中村が彼女を助けに来たところは最高に燃えました。(「アニメって言うんだ!」のセリフも含めて)


 漫画と原作両方とも好きなのは、美緒。こいつだけはキャラが変わってねー。むしろ胸でけー。編集スタッフの夢の量だけ大きくなる胸ってコメントで笑いました。
 この天才少女が作ったカメシリーズがどんどん改良されていったのが面白いです。カメ一号ただの巨大な機会、カメ二号は持ち運べるビジネスバック、そしてカメ三号が、大砲型……。最終決戦では、かなり役立ちますからね。早く単行本でゆっくり見たい。
 そういえば、今月の連載分の美緒のセリフには震えました。仲間ってのはなんだ!っていう問いに対する答え。カメ三号をぶっ放しながら思いのたけを叫びまくる美緒には、「惚れてまうやないか!」と言いたいです。


 歩未とか葉月についても話さなきゃいけないのに、どうにもこの二人話にくいなぁ。……葉月については、原作よりも表情が見える分、おとなしいイメージが伝わってきます。あと、興奮したら鼻血を出すというオリジナル設定も、コミュニケーション障害を表す上で一つの要素になってていい具合に作用していると思う。(原作だと、葉月は冷血漢にも見えちゃうからなぁ)
 歩未の方は、こっちは原作とそんままだと思います。うん、確かにこんな感じだ。ただ、彼女視点の話がいくつかあるので、おかげでより『殺人衝動』に耐えている姿が浮き彫りにされているかも。いつもクールな彼女はとても頼りになりますぜ。



 そんな感じで、それぞれのキャラクターの感想を垂れ流しました。分量で、自分がどのキャラクターが好きなのかが一目瞭然だ……。(矢部さんと美緒はヤヴァい)



 ただ、漫画版の場合やっぱり大人サイドの話が少し省略されているのが残念ですね。物語の設定も、子供サイドのほうで終わらせることが多いので、不破さんと橡さんの出番が操作の方面にしかない……。
 まあ、両方満たすことなんて出来ないので、原作も漫画版も、両方好きです。


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CATEGRY : 漫画日記

『ルー=ガルー 忌避すべき狼』 著/京極夏彦  感想

2009.03.22 *Sun
ルー=ガルー (トクマ・ノベルズ)ルー=ガルー (トクマ・ノベルズ)
(2004/11/19)
京極 夏彦

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 「目から水分出して何になるんだよ、ばかぁ!!」




 今現在、本の方をしまってしまって出せないので、セリフはうろおぼえですが、まあ漫画版にもあったので多分大丈夫かと。(一番印象に残ったといえばこっち)


 さて。この小説。京極夏彦さんといえばある程度知名度がある作家なので分かる人も多いと思いますが、彼にしては珍しい、SF近未来小説です。
 大体、京極さんの小説は、難しい文体やら薀蓄やらが溢れているのに、内容はどちらかといえばラノベのようなノリなのが多いですが、この小説は特にその気が強いです。




 物語は、少女の視点と大人の視点の二つを交互に繰り返すことで展開される。十四歳の少女で、引っ込み思案の牧野葉月。派遣カウンセラーで葉月のクラスを担当している不破静江。二つの視線を交互に見せられることで、少しずつ物語が深くなっていきます。


 読み始めはちょっと突っかかりますが、読み進めれば止まらなくなりました。特に後半のテンションの高さはすごくて、読み終わるまで一気に進められます。
 設定の深さも読ませてくれますし、佐倉雛子が語る占いについてなんかは、やっぱり京極さんだなぁと思わせる内容。大きな存在に振り回される様子が、京極さんのいつもの『オカルト』によって振り回すのとはちょっと違ったニュアンスがあってよかったです。


 じわじわと擦り寄ってきて、最後はもう止まれない。そんなスピード感のある小説でした。




 ただ、小説版と漫画版を読み比べた場合、ちょっと小説版は惜しいなぁと言うところがあります。

 例えば矢部裕子のこととか、中村雄二のこととか。特に矢部裕子は、漫画版での扱いが結構良かっただけに、小説版のあっさり感が残念です。

 その代わり、漫画版よりいいのは大人サイドの絡み。ちょっと入り組んだ設定とか、昔を懐古する姿なんかはやっぱり橡のようなキャラじゃないと出来ないので。確かに漫画版では表しにくいしなぁ。



 明日にでも、漫画版のほうの感想をやります。

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『親指からロマンス』 著/椿いずみ  感想

2009.03.21 *Sat
親指からロマンス 9 (9) (花とゆめCOMICS)親指からロマンス 9 (9) (花とゆめCOMICS)
(2007/05/18)
椿 いづみ

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 親指から始まった恋だけど
 今はそれだけじゃないの



 漫画の感想。

 少女マンガです。はい。普通に好きです。


 このシリーズ、実を言うと中学生のときに立ち読みで知ってはまりました。それから古本屋で見つけるたびに読んでいるんですが、8巻が発売する前に追いついてしまい、その後すっかり忘れていました。先日貸し本屋で見つけたので思い切って借りましたが、借りてよかったなぁと思います。

 ってか、このシリーズはいつか自分でそろえたいなと素直に思いました。


 内容は、マッサージに命をかける主人公・東宮千愛は、ある日とんでもなく背中が凝っている男子生徒を見つける。彼の名前は森泉陽介。そのルックスから女子生徒にもてる陽介だが、持ち前の冷たさでだれも近づけなかった。そんな彼に、千愛は接近し、開口一番に「マッサージをさせてください!」と言う。
 親指から始まるロマンス。ラブコメディー。



 何が面白かったかというと、キャラクターだったりノリだったりストーリーだったり、それこそいろいろあるんですが。なんかそれら全部含めて面白かったなぁと読み終わった後に思えました。



 ってかね。



 主役の二人が可愛すぎるんです。


 千愛はもちろん、陽介もすげー可愛い。何この男、キュンとさせるようなしぐさが多すぎる! 途中からは千愛にぞっこんになって、マッサージしか頭にない千愛に自分を見てもらいたくて悶えてる姿とか、もうッ! 次第にデレていく最強のツンデレでした。(特に、MAXデレ期の最終巻はやばかった)
 まあ、それはそれとしても、千愛もやっぱり可愛い。唯一持った趣味がマッサージ、マッサージすることだけが自分のアイデンティティとまで思っている彼女。ああ、千愛にマッサージして欲しい。僕はしょっちゅう肩が凝っているので、この漫画読むたびにマッサージして欲しいと思いますよ。チクショウ、陽介の幸せ者め~(笑)


 てか、セリフの引用もした「親指から始まった恋だけど~」のくだりとか、あと「つかまえた!」のところの千愛の表情は最高です。ああも、こいつ僕を萌え殺す気か!



 そんな感じで、ひたすら主役の二人に萌え萌え(間違ってないはず)だったんです。



 ストーリーの流れとか途中少し忘れているところもあるので、やっぱり近い将来買いたいと思います。千愛の双子の明佳のこととかは結構頭から抜けているので。

 よし、また一つ目標が出来たぞ。


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CATEGRY : 漫画日記

拍手返し

2009.03.19 *Thu


 あー。拍手返しです。

 すみません。はっきりいって拍手って全然注意していないので、コメントのこともまったく気づかずにいました。なので、遅くはなりましたけど一応。


>メイさん
 いつもブログ見てもらっているようでありがとうございます。あと、『火炎鳥の涙』も読んでいてもらえたとは……。今のところあれの感想をもらったことがなかったので、ただうれしいです。
 スケットダンスは普通に読んでいます。結構好きですよ。あと、サイレンについてはおっしゃるとおり。ってか、なんで『R』って間違えるんだよ……。
 これからもこのブログとあっちのブログも見てもらえるとうれしいです。

 あと、コメントは、拍手の下の『comment』の横にある数字をクリックすると、コメント欄に出るようです。ちょっと分かりにくいですが、出来ればそちらでお願いします。


>小市民さん
 米澤さんの小説面白いですね。出来たらいろいろ読みたいんですけど、お金もないので手を出し損ねているところです。図書館も、もうすぐ引っ越すので今は使えないですし。
 小市民シリーズというのが面白いといわれているので、それを楽しみにしています。読んだら、ちゃんと感想書きますね。






 あと、もし拍手をされても気づかずに放置することがあるかもしれませんが、ご了承ください。

 出来れば、コメント欄からのコメントをしてもらうと分かりやすいです。コメントは、『comment』の横にある数字がクリックできるようになっているので、そこからお願いします。


 では。




 PS:今週の少年漫画の感想は下の記事に書いているので、よろしくお願いします。

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週刊少年漫画 感想

2009.03.19 *Thu


○週刊少年ジャンプ

・バクマン
 ……あー。こいつら、何しに学校行ってるんだ?

 ふとそんなことを思ったんですけど、それ以外は結構熱い展開になってて面白かったです。
 ライバルたちも、なんだか存在感ありますしね。こりゃあ楽しい戦いになりそうです。
 最後のミュージシャンについては……あいたた。


・ワンピース
 あ、負けた。
 まあ、そうなりますよねぇ。とは思いますが。しかし、ドクドクの実下手したら無敵だな。ロギア系じゃないと勝てないんじゃないか?
 最後のミスター2のセリフには震えた。そうだよ。少年漫画はこうでなくちゃ。


・ぬらりひょんの孫
 この漫画は、いちいち盃をかわすシーンがかっこよすぎる。
 邪魅に対して「俺と盃を交わさねぇか」と迫るリクオに痺れます。

 あと、とある人の感想を見た後に読み返してみて、確かにと思ったのが、つららのセリフ。「夜のリクオ様大胆」発言。
 ……確かに。確かにやばい。これはやばい。


・ブリーチ
 そうなりますよね! やっぱり!
 ……いや、もうこの漫画に関しては話が進めばどうなろうと構いません。とりあえず、とっととスーパーサイヤ人3か悪魔化かしてウルキオラぶっちゃってください一護さん。


・銀魂
 土方と沖田のあわせ技に吹いた。そしてそれに冷静なツッコミを入れる相手にも吹いた。
 そしてラストのオチは……なんじゃそりゃああああ!


・スケットダンス
 こっちもオチでなんじゃそりゃあああああ!
 ただ、話自体は十分面白かった。さて、今回はボッスンの過去話か。
 しかし……マジで似てるなこの親子。


○週刊少年サンデー

・ハヤテのごとく
 お約束発動。
 しかし、西沢さんが赤くなってるシーンを見るのが楽しみになっている自分はまずいといつも思う。
 伊澄さんについては……もう何も言うまい。


・神のみぞ知る世界
 失敗来たああああああああ!
 最後のページの破壊力は凄まじい。なんだかんだで今まで神さまの成功率は高く、また失敗といってもあとで取り返せないものではなかっただけに、この失敗は痛いんじゃないか?
 攻略することそのものを知られてしまった以上、桂馬がどうでるかが楽しみです。


・結界師
 良守の選択は素直にかっこよかったです。
 なんだかんだで良守はまだ中学生ですからね。そりゃあ思い通りにならなくてイラつきもしますよ。でも、それでも自分の中でちゃんと『決める』ことが出来るのはすごいと思います。
 ……しかし、良守と氷浦の戦いが近いとしか思えない展開ではありますが。


・魔王
 子供にゲームで負けて向きになっている槿さんに、なんだか変な気分になる。……もしかして、これって、萌え!?(違う)
 「特別な力を持っているのが自分だけと思うな」ということを、槿さんの口から言わせましたか。今の潤也には確かに言っておいた方がいいセリフですしね。ホント、ネタの使いどころがうまいなぁ。

 なんだかんだでいい仕事しているアンダーソンはいいやつだなぁ。今のところ潤也の味方という味方はこいつだけなので、どうか存分に使ってもらいたい。
 犬養暗殺の計画があることを知る潤也。さて、ここからどうなっていくのか。


・はじめてのあく
 「だって、朝の貴重な時間をおしゃれに使うなんて超めんどかったんだもん」
 ごめん。こういう女の子の方が可愛いわ。(もちろん最低限のことはやった上でだけど)
 キョーコはホントいいなぁ。僕のツボを次々についてくれます。そしてそれに少しずつ惹かれているジローの様子もまたいい。
 さあ、ジローがデレるのはいつになることか。


・アラタカンガタリ
 カンナギが主人公になってきた……。
 でも、確かにここは怒るところだ。さあ、行け! カンナギ! 「顕れたまえ!」
 ついでに革がドサクサにまぎれて逃げられますように。



○週刊少年マガジン

・はじめの一歩
 なんか宮田の勝ちパターンは今までと同じにしか見えなかったので、『勝った!』という漢字は少ないんですが。
 でも、最後のカウンターの感覚を忘れないために試合後にミット打ちする親子には燃えた。
 さて。微妙にほのめかされてはいますが、流れた宮田VS一歩の試合はどうなることやら。


・エデンの檻
 矢頼がアキラを見て笑うシーンのおかげで、随分と緊張感が抜けてくれました。
 しかし、本当にこの漫画はどういう展開が次に来るか予測ししづらいな。そのぶん、一回一回が楽しいんですけど。


・ネギま!
 いや、本当に良かったです。
 丸々一話回想とか普通は面倒なだけなのに、そんなことを忘れさせてくれるような面白さ。魔法界の掘り下げもうまくやっているし、もう文句なしです。
 本当に、赤松先生には魔法界を舞台にした漫画を一から書いて欲しいなぁ。
 ネギまの戦闘のシーンとそこに繋がる物語が結構好きなので、どうしても一番始めのラブコメ部分が邪魔に見えちゃうんだよなぁ。

 とりあえず、来週ネギがどう反応するかが楽しみです……と思ったら、来週休載じゃん。

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『ご愁傷さま二ノ宮くん 10』 著/鈴木大輔  感想

2009.03.17 *Tue
ご愁傷さま二ノ宮くん10 (富士見ファンタジア文庫)ご愁傷さま二ノ宮くん10 (富士見ファンタジア文庫)
(2008/09/20)
鈴木 大輔

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 「二人とも、好きだ」




 友人から借りて読みました。
 受験期に借りまして、一巻と二巻はすんなりと読んだんですけど、三巻と四巻はすごく読むのが辛くて半ば無理やり。五巻の展開が面白かったので、そのまま六巻のあのテンションを乗り切る。しかし、七巻から面倒くさくなり、とうとう八巻からは放置。
 その放置したものを手に取ったのは、単純に時間が余ったからですが。友人にもとっとと返さなきゃいけなかったので、さっさと読もうと三巻連続で読みました。

 結論から言うと、面白かったです。

 特に、十巻の出来はすごかった。十氏族とかの設定は、広い世界観のわりにあんまり生かせてなかったと思うんですが、その代わり個々のドラマがいい感じだったなぁとおもいます。(特に麗華の父親と涼子のバトルはよかった)


 峻護が忘れていた過去が徐々に明かされていくところでは、何があって決別することになったかかなり気になって読みました。麗華視点からの過去が明かされた後に、どんでん返しとしての真実が来たのにはうわぁとなんともいえない気持ちになりました。

 っていうか、真由が峻護を救うためにキスする場面を見た麗華の反応が、あまりにも切な過ぎます。

 正直、あんまり麗華のキャラって好きじゃなかったんですけど、峻護への想いがはっきりと示されたところからかなり好きになりました。真由と峻護がキスする場面で、怒り出すわけでもなく逃げ出すわけでもなく、その場に崩れ落ちて泣き叫ぶなんて。子供時代だからとはいえ、そういう純粋な反応が酷く可哀相でした。(ついでに言うとかなりツボです)
 真由も、子供時代のクールな感じはまたよかったなぁとおもいます。ラストでは二つの人格が交じり合って、どっちつかずな感じになっていますが、キャラとしてはそれが一番いいかも。


 いろいろ話の展開はありましたが、僕としては峻護の最後の二人ともを選ぶという選択をはっきりと取ったところに感動です。多分そうなるだろうなとは思っていましたが、実際そういう展開になるとテンションが上がります。


 最後の、これからの峻護の人生で暇を持て余すことはないだろう、という感じの終わり方がすごくよかったです。読後感がいい小説って言うのは、それだけで気分がいいものです。


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CATEGRY : 鈴木大輔

『キミとボクをつなぐもの』 著/荒井チェリー  紹介

2009.03.15 *Sun
キミとボクをつなぐもの (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)キミとボクをつなぐもの (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)
(2009/01/13)
荒井 チェリー

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 生まれ変わりって信じます?



 さて、今日は初めての、漫画の紹介です。

 今日紹介するのは、主に四コマ漫画で活躍している荒井チェリーさんの、長編作品。一巻完結で、非常に読みやすい作品です。


○内容

 伊達朝陽と浅川真雪は同級生だが、話をしたことはほとんどない。しかしある日、ちょっとした事故によって真雪は前世の記憶を取り戻す。彼女の前世とは、なんと朝陽の前世の執事(じいや・男)であったというのだ。
 じいやとしての使命感から、朝陽の前世での婚約者を探そうと意気込む真雪。そうして、奇妙な婚約者探しが始まった。
 荒井チェリーが送るドキドキラブコメディ!



○魅力

 まず、、王道の斜め上を行った設定がいい。

 前世の記憶を取り戻すという設定は結構いろいろなところで使われているので、それをどう料理するかによるんですよね。それを、まさかこういう風に持ってくるとは……という感じです。

 また、気楽に読めるところもいいですね。別に世界が関わってくることもないし、どろどろの三角関係に落ち込むこともない、内輪だけのほのぼのとしたラブコメ。テンションもそんなに高くないので、苦手だという人も落ち着いて読めると思う。

 最後の締めは、個人的には好きでした。



 うまく伝わったか不安ですが、オススメです。

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CATEGRY : 漫画の紹介

『真夜中の五分前』 著/木多孝好  感想

2009.03.13 *Fri
真夜中の五分前―five minutes to tomorrow〈side‐A〉 (新潮文庫)真夜中の五分前―five minutes to tomorrow〈side‐A〉 (新潮文庫)
(2007/06)
本多 孝好

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真夜中の五分前―five minutes to tomorrow〈side‐B〉 (新潮文庫)真夜中の五分前―five minutes to tomorrow〈side‐B〉 (新潮文庫)
(2007/06)
本多 孝好

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 僕は今でも一日の最後の五分間だけ、かすみのことを思う。水穂のことを思う。



 sideAとsideBで綴られる、新感覚の恋愛小説、偶然の出会いが運命の環を廻し、愛の奇跡を奏で出す。

 そんなキャッチコピーに惹かれて手に取った二冊。『story seller』で読んだ作家ということもあって、期待は大きかったです。


 読了後の感想は、sideBのあらすじで書いてあった『驚愕のエンディング』といわれるほど驚愕ではなかったなぁとは思いはしたものの、それでもしんみりとしみ入るラストでよかったなぁという感じです。


 恋愛小説ってのは、はっきり言って恋が成就するよりも失恋で終わったり、お互いの仲をしっかり清算しきった状態で終わったほうが読後の感慨深さは大きいですが、その典型だったなぁと思います。
 sideAのラストで、いろいろ未解決な中でも一応の落としどころを見つけてトゥルーエンドになったと思いきや、sideBの序盤で急転直下。そこから、主人公が自分を見直す物語が始まる。そこでしっかりと自分の気持ちに向き合って、最後の水穂に対する気持ちをしっかりと表明したのはジンと来るものがありました。


 過剰な表現がないぶん、じんわりとくるんですよね。恋愛小説にありがちな、異常なほどの描写の所為で逆にしらけるということがなかったので、さくさくと読んでいけました。(比喩が上手なものはいいんですが、失敗しているものも多いので)


  軽妙な、それでいて落ち着いた一人称もよかったです。そのおかげで、起伏はないですけれど一つ一つのエピソードがゆっくりと浸み込んでくる。
 主人公自身に関係のある色恋沙汰もいいですが、それ以上に周りの恋愛が魅力的でした。十年以上も気持ちを抑え続けていた小金井さんの気持ちが暴露されたときは、グッと来ましたし、改装するバーのマスターとその奥さんとバーテンの三角関係なんか、それ一つでもお話作れるじゃんって思うくらい印象に残りました。

 ただ、そういったことを除いても、主人公の一人称は面白かった。特に、映画について語る場面で、いかにお金がたくさん使われたかが分かる映画だ、という表現のためにいくつも言葉を重ねたのが面白かった。少しひねた感じが、いやみにならない程度だから感情移入もしやすい。(ただ、実際にいたら付き合いにくいだろうなぁ)



 んー。なんていうか、書いていったら取りとめもなくなっちゃいましたけど。
 特別力を入れて語るところは思いつかないけど、全体を通していい気分にさせてくれた小説、といった感じでした。

 こういう雰囲気を味わう小説もたまにはいいなぁ。

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CATEGRY : 本多孝好

週刊少年漫画 感想

2009.03.12 *Thu

 ○少年ジャンプ15号

・BLEACH
 なんかすげー久しぶりにブリーチのセリフがかっこいいと思った。
 今のエスパーダ編が始まってからのブリーチはあんまり好きじゃなかったんですけど、今回の一護のセリフは、少年漫画らしくてよかったなー。
 問題は、今更そんなセリフ言われても、展開は今までとなんら変わることがないだろうってことですけど……。(ブリーチはオサレバトルですよ)

・ワンピース
 こっちも少年漫画らしい、かっこいい決断を下してくれました。
 ルフィに関しては、なんら心配していませんけどね。この主人公はやるときはしっかりとやってくれます。そんで成し遂げてくれる。そこに痺れるあこがれるぅ!
 しかし、ドクドクの実ってなんだかんだで大ボスクラスの能力だよな……。

・バクマン
 服部さんの編集者としてのかっこよさは今までずっと見てきましたが、ここまでしてもらえるとうれしいだろうなぁとちょっと思いました。
 次の目標も決まって、サイコーもシュウジンもテンションが上がっていきます。そこに福田さんも絡めて、戦いは乱戦に。漫画家を目指すという戦いだからこその緊張感が面白いです。

・銀魂 
 なんだかんだでお約束展開で終わってくれてうれしかった。
 最後の白血球王と銀さんの間に友情のようなものが芽生えたシーンがやっぱりいいなぁ。銀魂の長編の最後は、たいていこういう余韻があるからいい。

・ぬらりひょんの孫
 この漫画、バトル以外の展開だと清継くんにばかりめがいっちゃうから困る。
 「BLっすかぁ?」のあたりのコマは思わず笑ってしまった。(こうして清継くんも腐の世界へ)
 邪魅の説明で、そういう男色の話が出てきたのは、少年漫画としては新鮮でした。でも、妖怪の話とか過去の文献漁るとそういうのばっかりだし、ちゃんと出してくれてうれしくはある。(実際、妖怪ものの少女漫画ではそういうのは普通に描写されてるし)

・べるぜバブ
 やばい。この漫画展開が面白すぎる。
 こうして変則的な不良退治漫画になっていくんでしょうか。どっちにしろ馬鹿ならぬ男鹿のテンションが面白いので楽しみにしています。

・黒子のバスケ
 めがね先輩(名前忘れた)のブラックモードは何度見ても面白い。
 しかし、黒子の空気スキルは万能だな……。人ごみに対する最終兵器だなこれは。
 パンを食べて幸せそうな黒子の表情なんて……無表情以外の黒子の表情を見たことがないので想像できねぇ。



○少年サンデー15号

・ハヤテのごとく!
 白皇生徒会長の高スペックさに吹いた。
 さて。ここで脱ぐ西沢さん。追うヒナギクとハヤテ。……答えは来週ですけど、言うまでもないですね。

・神のみぞ知る世界
 今回は困ったこともなくさくさくと進んでいますが、攻略とは別のところに問題がきそう?
 なんていうか、テンプレ通りの『ツンデレ』キャラってあんまり好きじゃない僕としては、さくっと終わって欲しいんですけど、うまくいくかなぁ。

・アラタカンガダリ~革物語~
 なんていうか……カンナギがどんどんかわいそうな人になっていってますね。
 うーん、ラスボスと思ってたら実はかませだった、ってルート一直線みたいですけど。ここは弱い方を応援するような気持ちで頑張って欲しいなと思いました。

・はじめてのあく
 根暗状態のキョーコの話ももうちょっと掘り下げて欲しいなと思わないでもないですけど、作品の雰囲気的に合わないから仕方ないかな。
 ジローの不器用な説得は、実際言われると元気でるだろうなぁと思えました。
 いや、そんなことはいいんだ。それより、最後のキョーコのテンションが異常すぎる。最後のコマだけ何度も見直して悶え狂いました。やべぇ、この娘可愛すぎる!

・魔王 JUVENILE REMIX
 なんていうか、蜜代っちの彼氏は登場したときから「……」でしたが、今週ので完全にかわいそうなキャラに……。
 やっと犬養が未来党を設立。正直漫画版の犬養は中二丸出しの頭おかしい奴って感じにしか見えていなかったので、こうしてたまに来る政治討論の場面があると、なんか安心する。(それでも、原作の犬養のほうが万倍かっこいいけどな!)
 満智子さんがひっさしぶりに登場。しかし、一年生の分際で二年生をこきつかってるとは……。
 ビタミン剤。これは元ネタあるのか? 伊坂さんの小説はほとんど読んだつもりだけど、それっぽいのは覚えてないなぁ。(しかし、辰巳さんには絶望した! 駄目じゃんあんた!)


 ○少年マガジン15号

・はじめの一歩
 ようやく宮田VSランディ戦が終了。
 途中の中だるみはちょっとなぁと思いましたが、最後の一騎打ちは痺れました。先週のあれで終わらなくて本当に良かったなぁ。
 しかし、宮田はいつもおんなじ試合展開で勝ってるよな……。なんだかんだで紙一重ばかり。減量苦もあるんだし、もし一歩との試合が万が一叶ったとき、ちゃんと戦えるんだろうか。

・ネギま!
 ……ラカンとんでもねぇ。
 先週の復活から、もう絶望感しか漂わないよ。さすがは本編で最強キャラと呼ばれるだけはある。
 亜子の失恋話と微妙にかぶせて話を展開しているのは、連載の形式的に面倒くさいなぁと思っていましたが、今週のですっきりしました。ああ、これがやりたかったわけか。

・エデンの檻
 矢頼のキャラクターがつかめなくて困っている主人公たちですが、なんだかんだでいい奴っぽいので安心。(まあ、ただの乱暴キャラだとは思ってなかったけど)
 ただ、最後の野獣モードには大丈夫かなぁとちょっと思いました。来週どうなることやら。



 マガジンは他にも読んでいるんですけど、今日感想書くのはこれくらいかなぁ。

 では。
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『愚者のエンドロール』 著/米澤穂信  感想

2009.03.11 *Wed
愚者のエンドロール (角川スニーカー文庫)愚者のエンドロール (角川スニーカー文庫)
(2002/07)
米澤 穂信

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 ひとの亡くなるお話は、嫌いなんです。





 この本を手に取った理由は、『story seller』で合った米澤さんの小説を読んでみようと思い立ってです。

 始めはちょっと微妙かなぁと思ったのですが、中盤辺りからテンションを下げずに読めました。特に三つの謎解きを同じように続けたのがよかったですね。


 内容は、学園祭のクラス企画で作ったミステリー映画の謎解きをするというもの。
 シナリオを書いたクラスメイトが心労で倒れたために、解決編が分からず、その『解決編』を推理しなければ映画が完成しない。その推理を頼まれた主人公たちは、最終リミットまでに解決編を見つけられるのか?


 結構新鮮な形のミステリーだなぁと読了後の爽やかな気分で思いました。
 その推理をする過程で、三人の推理を順々に出させたのがよかったなぁと思います。最後の入須さんの意図もちゃんと絡んで無理がなかったし。
 いろいろな思惑の元に考えられた推理を、しっかりと奉太郎が否定していったので、俄然彼自身の推理も気になって行きます。やる気のない主人公にやり気を出させる理由も、高校生の心理状態として、自意識を刺激していて無理がないんじゃないかなぁと思いました。


 そんな中で出された解決編が、アレだったのは……ちょっと、ありきたりすぎりなぁと拍子抜けした気分でした。

 が、

 その時点では、まだページ数が残っています。


 そうして残りのページ数で語られた真の解決編。この物語だからこそ出来た『解決編』。思わず「おお」と唸りました。

 ライト系のミステリーを読んでいるつもりだったのに、いつの間にか作者の世界にどっぷりとつかっていた感じです。
 背表紙に書いてある『さわやかで、ちょっぴりほろ苦い青春ミステリの傑作!!』というあおりも納得の一品でしてた。

 どうにもいい意味で『ミステリー』だったので、あんまり多くは語れませんが、十分に面白かったと思います。




 それはそうと。

 この小説、どうもシリーズの二作目みたいで、一作目に『氷菓』というのがあるみたいです。

 この作品から読んでも十分に理解できましたが、これなら『氷菓』の方も読んでみたいなぁと思いました。今度見かけたら絶対に読もう。


 あと、千反田エルのキャラクターが、今コミックブレイドで連載しているファンタジーミステリ物の一年生生徒会長にしか見えない……。

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『モダンタイムス』 著/伊坂幸太郎  感想

2009.03.10 *Tue
モダンタイムス (Morning NOVELS)モダンタイムス (Morning NOVELS)
(2008/10/15)
伊坂 幸太郎

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 「勇気は彼女が――彼女が持っている。俺がなくしたりしないように」




 というわけで、『魔王』の続編である『モダンタイムス』読了しました。


 岡本猛はいきなり現れて脅す。「勇気はあるか?」
 五反田正臣は警告する。「見て見ぬ振りも勇気だ」
 渡辺拓海は言う。「勇気は実家に忘れてきました」
 大石倉之助は訝る。「ちょっと異常な気がします」
 井坂好太郎は嘯く。「人生は要約できねえんだよ」
 渡辺佳代子は怒る。「善悪なんて見る角度しだい」
 永嶋丈は語る。「本当の英雄になってみたかった」



 様々なキャラクターが交錯し、次第に一つに真実へと近づいていく。

 伊坂さんの小説は、いろいろな人々が少しずつ関係しあって大きなものが見えてくるというものが多く、今回もその例からはもれません。
 ボリュームの割りにカタルシスなんかは少し弱い感じもしますが、しかしこの小説はあの『魔王』の続編なので、それで構わないのです。

 この作品の一番の見所は、大きな、得体の知れないものに対する怖さと、それに抗う人々の物語だと思います。


 例えば、『魔王』において。第一部である『魔王』では、ムードに流されることの怖さが語られました。そして、第二部の『呼吸』では、そういった大きな力に対する一つの抵抗が描かれています。
 その上で、この『モダンタイムス』を『魔王』の第三部と捉える場合、『呼吸』で提示されたささやかな抵抗さえも取り込まれるほどの『力』に対して、どう対応すればいいのか、が書かれているのではないかと思ったのです。



こっからちょっと長いので、単純な感想を読みたい人は水平線で囲われた先に飛んでください。






 普遍的な日常は、巨大なシステムによって流され作られている。一人ひとりはその部品であり、全体を把握することなどできはしない。もしそのシステムから外れたり、対抗したりする存在があったとしても、いずれはシステムに取り込まれてしまう。『そういうことになっている』
 実際、安藤潤也が自身の能力を駆使して行った抵抗も、自然とシステムの中に組み込まれてしまった。政治家として何かを変えようとした犬養も、最終的にはそのシステムの部品であることを自覚した。それは、一種の『運命』のようなものではないでしょうか?


 この物語は、そんなシステムの中ではじかれそうになった人々の抗う物語。そういった物語は無数にあることは、物語の途中で登場人物の一人が語ります。一人ひとりは別に特別ではない。なぜなら、それすらもシステムを動かす『部品』なのだから。
 そんな大きな存在にぶち当たったとき、どうすればいいのか。例えば、過去に犬養舜二は部品として何が出来るかを考えた。例えば、安藤潤也はお金という『力』で戦えないかを考えた。例えば、井坂好太郎は自分の出来ることで何かを残せないかと思った。例えば、永嶋丈はシステムに利用されつつも利用しようと考えた。例えば、五反田正臣はずっと同じように戦い続けることを決めた。

 そして、主人公である渡辺拓海は、見て見ぬ振りをすることを決めた。


 その一人ひとりの選択に、正しいものなんてない。『答え』なんていうものはない。ただ、その中で人々がどういう風に生きるかが問題なのだ。そういった意味で、渡辺の選択は別に悪いことではない。自分がシステムの部品であることに納得して、その上で生きていこうと思ったのだから。




 最後の渡辺拓海の選択は、こうして文字で起こしてみると微妙ですが、あのボリュームを読み終えた後だとある種の爽快感があります。
 実際、日本人のほとんどはそれなんですよね。見て見ぬ振り。流されることが一番楽だし、一番効率がいい。それは公言するとあんまりいい印象は受けませんが、しかし現実にはそういう人間ばかりです。
 問題は、心の持ちよう。渡辺はシステムを見て見ぬ振りするとは決めましたが、システムに流されるとは決めていないのです。ただ、その影響を気にしなければいい。そうすれば、流されることもない。ある意味、『確固たる意思』の一つの形であったりします。


 この『魔王』と『モダンタイムス』の両方に通ずる問題として、流される怖さがあります。
 情報に惑わされてはいけない、なんてことはもう昔からずっと言われていることですが、しかしそれを実際に実行できている人間がどれだけいるでしょうか。ここ最近のニュースを見れば一目瞭然ですが、偏ったニュースの内容を、人々は本当に公平な目で見れているでしょうか? 僕も自信はありません。表立ったニュースばかりが目立って内容を理解しきれない。そんな状態で人を糾弾することが、一番恐ろしい。
 もし、その糾弾が自分へと向かってきた時のことを思うと、恐ろしい。

 その解決の一つが、作中で語られた『関わらないこと』。実際、ニュースやネットがなくても、生きていくことは出来ます。もし必要になったとしても、自分に都合の悪い部分は見なければいい。そうすれば別に自分に害なんてないのだから。

 また、情報を逆に振り回すというのも、うまいとは思いました。嘘の情報を意図的に流して、どれが本当か分からなくさせる。もし『戦う』のなら、周りの『惑わされやすい人』は積極的に惑わし、『自分は惑わされない』という心の持ちようであることがたいせつなのでしょう。









 そんなわけで、考えたことをつらつらと書いていったわけですが。
 この小説、キャラクターとしてみたりストーリーの魅力を語るといった場合、ちょっと不足する部分があるとは思います。実際、そういった方面の評価も結構低いですし。
 でも、作品中にあるじわじわとくる得体の知れなさなんかは、すごくよかったと思います。いろいろ考えさせられることも多いですしね。そういうところを考えずに『駄作』と烙印を押すのは、どうかと思います。



 あと、こまごまとしたところの感想ですが。
 安藤商会のことで、ちゃんと詩織が出てくれてうれしかったです。潤也は、多分出ないだろうなぁと思っていたら、案の定死んでいて……でも、ちゃんと過去話みたいな感じで潤也がやってきたことが分かったからよかった。
 犬養の本名は、確か『魔王』では出ていなかったと思うので、『犬養舜二』と判明したときはあっけなかったですがうれしかった。彼も、あのあとどういう軌跡をたどったかと思えば、失踪って……。でも、そのあと潤也と結託して一緒に戦ったとかいう話があったときは、もう燃えました。
 この辺の内容、漫画の『ジュブナイル魔王』に十分使えると思うので、かなり期待しています。最終的に潤也が犬養と和解する展開なんて、すごく面白いじゃないですか。

 あと、緒方さんなんですけど……マスターですよね、この人。
 もうこの人に関しては、漫画の方ではお亡くなりになられたので期待は出来ませんが、『モダンタイムス』で出てきたときには「おお!」って思いました。空気を操る能力も、しっかりと描写されていますし。(ただ、明言されなかったのは超能力を、それが『それ』であると描写したくなかったからだろうと思います)

 他は……渡辺の奥さんなんかはすげー恐ろしいですね。浮気をしたら怖い。でもそれ以外だと最強の味方。もう登場することはないでしょうが、もったいないキャラクターだなぁ。
 結局、渡辺の浮気相手である桜井ゆかりは何だったんだろうという謎だけは残っちゃいましたね。そこはかなり気になったんですけど。伊坂さんの伏線の取りこぼしは珍しいことですが、週刊連載だったことを考えると仕方ないか。




 そんなこんなで、大まかな感想はこんなところです。

 全体として、個人的にはかなり楽しめました。これを駄作と簡単に言い切る人の気が知れない……


 別の作品でこの作品がリンクすることを祈りつつ。

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『告白』 著/港かなえ  感想

2009.03.09 *Mon
告白告白
(2008/08/05)
湊 かなえ

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 私は聖職者になりたいなどと思っていません。






 この本、実を言うと500円で手に入れました。
 とある古本屋にて、汚れがあるからという理由でこんな値段で買えたんです。前から狙っていた書籍だったので、即買いは当たり前でした。

 そして、いろんな人が語るとおり、読み始めたら止まらない。僕は一章を読んだ後は我慢して寝ましたが、次の日には学校の自習時間を使ってまでして読破したくらいです。



 とにかく、何がすごいかというと引きがすごい。

 全六章で、一章が終わるたびに情報が小出しにされるのですが、一つ読み終わったらすぐに続きが読みたくなります。自然とページをめくる手は早くなって、結果的にラストまで一気に読んでしまうことは間違いないでしょう。
 少なくとも、僕は止まれませんでした。とにかくこの本全体を貫くある種のテンションは、がっしりと僕を捕まえて話してくれませんでした。



 内容の感想を言うとしても、なんだか話しにくいんですけどね。

 とりあえず、この小説は森口先生のテンションの高さを楽しむ物だと思います。
 高性能すぎるぜこの中学教師。そもそも、あの主犯の中学生がすでにチートなのに、それを上回るチート。もう何でこの人中学教師やってたんだろと思うくらいの怖さでした。
 五章を丸ごと使って述べられた、同情を寄せるような手記を一刀両断する冷徹な復讐鬼。いやあ、ホントリアルに「甘えるな」発言はすごかった。『馬鹿ほど理屈をこねたがる』ってセリフをここまで的確に使った作品を僕は知りませんよ。(クビシメロマンチストのラスト並みの切れ味といえばわかりやすいでしょうか)


 とりあえず、各章ごとに感想を。

・一章「聖職者」
 森口先生の告白形式で語られる、先生の子供の死の真相と、その復讐。
 二転三転する話に少し眉をひそめるでしょうが、最後のどんでん返しで全てが繋がるというすばらしさ。森口先生の復讐に、生徒も読者もドン引きです。
 この章だけでミステリーの賞を取っているそうですが、確かにそれも頷ける出来でした。

・二章「殉教者」
 森口先生がいなくなった後の、クラスの委員長による手記形式。
 典型的な『いじめ』が描かれていたのですが、だからといってつまらないわけではない。『手記』という形式がうまく使われていて、美月の心情とクラスの雰囲気がじわじわとしみこんできました。
 こちらも、最後の若きウェルテル先生への仕返しがよかったです。しかし、リアルに想像できますよね、ウェルテルみたいな先生。
 美月が復讐する理由として、「直くんが初恋の相手だったから」と言ったときは、とても怖いと思いました。

・三章「慈愛者」
 事件の犯人の一人である下村直樹の母親による日記。
 これがまた、なんていいますか。典型的なモンスターペアレントなんです。
 しかし、それがステロタイプだからといってなえるわけではありません。読んでてマジでいらいらします。一章における森口先生の気持ちを知っているからこそ、余計に腹立たしさがましていきます。
 最後に、先に殺そうとしたのは母親の方だったというのは意外でしたが、分からないでもないなぁと思いました。

・四章「求道者」
 これは……多分、鑑別所か精神病院にいる下村直樹の回想です。
 ここで事件の真相のほとんどが明かされるのですが……。本当に、表面だけを見るよりも壮絶なものがありました。三章だけでは分からなかったことも、しっかりと説明がつきましたし。
 特に最後になるにしたがって狂って行く直樹の心情が真に迫っていた。これがリアルかどうかは分かりませんが、言い知れない恐怖を感じたことは確かです。

・五章「信奉者」
 事件の主犯である、渡辺修哉のブログの記事。
 ここで、彼がどうしてあんな行動を取ったかの理由が分かります。ここまでで分からなかったことのほとんどが判明しました。
 読んでるうちに、どうにも感情移入してしまいますから、「ああ、そんな過去があったのかぁ」と妙にしんみりなってしまうのがまずかった。書き方がうまいんですよね。

・六章「伝道者」
 どんでん返し。森口復讐者の攻撃。
 五章でしんみりとなってしまった気持ちを一刀両断してくださったときには、もはや笑うしかありませんでした。この先生マジでパネェです。
 森口先生が行った『復讐』の真相や、ウェルテル先生のこととか細かいところが判明。『世直しやんちゃ先生』の行動はグッジョブですが、そもそもそんなことをやりくさる女がその程度であきらめるとは思わないほうがよかったよな……。
 そんなわけで、最後の最後に森口先生の『復讐』。最後の一行読んで、もう苦笑いしか出ませんよ。




 本当に、こりゃ人気が出るのも当たり前だなぁと思える作品でした。
 ただ、ところどころに危険なネタをだしているのがちょっと気になりました。HIVの問題なんかは、敏感な人はかなり過剰に反応しますし。
 また、『世直しやんちゃ先生』って、明らかに『夜回り先生』じゃ……大丈夫かな、これ、と結構心配しました。

 ただ、細かい点に目を瞑ればかなり面白いです。
 考察タイプの小説じゃないなぁと思います。これは本当に、『感じる』ための小説。いちいち細かいところを突っ込んでいったら楽しめませんって。

 そんなわけで、なかなか面白い作品でした。

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『とある魔術の禁書目録 17』 著/鎌池和馬  感想

2009.03.08 *Sun
とある魔術の禁書目録(インデックス)〈17〉 (電撃文庫)とある魔術の禁書目録(インデックス)〈17〉 (電撃文庫)
(2009/03/10)
鎌池 和馬

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 「遅いんですよ! この傭兵崩れのごろつきがぁ!!」




 上記に上げた、最後のヴィリアンの最後のセリフに全部持っていかれました。

 いや、他にもハイジャック未遂とかロンドン捜索戦とか見所はいっぱいありましたけど、そんなものが本当にどうでもよくなるくらいに、最後のウィリアム=オルウェルの登場がかっこよすぎました。読んだ人みんな同じこと考えているだろうけど、もうこればっかりは譲れねぇ!
 ってか、追い詰められるところまで追い詰められた気弱なお姫様の下に、まるで中世の騎士のごとく颯爽と現れるなんて、どれだけかっこいいんですかアックア! しかもそこでのヴィリアンのセリフなんて……ッ。あんなセリフ言われて悶えないわけがないじゃないですか! うわぁ。もう。ラストシーンだけで感涙ものです。実際泣きかけたし。

 ああ、もう。あんなところで終わったのがすげーもったいない。罰としてかまちーはすぐに続きかけ! 今すぐだ! そして二ヶ月以内に新刊出しやがれ!




 さて。少し落ち着いて。

 といっても、本当にラストシーンの印象が強すぎて他のところが薄れちゃったんだよなぁ。

 ってか、序盤の飛行機内戦闘の存在意義がよく分からなかったなぁ。別にあれはなくてもよかったと思うけど。確かに、戦争の余波みたいなものが感じられはしたんですけどね。
 ただ、そのときの上条ちゃんのぶちきれ状態が見れたのは面白かった。うわー、やっちゃってくれたよこの人、って感じ。なんだかんだでこういう切れ方は珍しいんですよね、彼。
 ついでに、そのときの機長さんが危ない人でちょっと笑った。最初は責任感のあるいい人だと思ったんだけど、当麻が切れた辺りからすげー危ない人になってった。
 しかし、あの『アーチェリー』はあそこで登場するだけじゃもったいない武器だよなぁ。


 中盤から後半にかけてのロンドン市内戦は、いつもどおりの集団戦だったなぁという感じです。
 ただ、オリアナがでてきたのにはうれしかった。前は敵であんまり印象よくなかったですけど、実は結構好きだったんですよね、あの魔術師。
 一度に動いている人数が人数だったので、決め手になったキャラ以外は全員スルー方面になったのはちょっと残念。建宮とか、出番があれだけとか……。
 あと、インデックスがますますかわいそうな結果に。せっかくの活躍の機会だというのに、本気で空気でしたねあの目録少女。マジで辞書扱いだよなぁ。





 全体として、ボリュームはかなりあったので読み応えはありました。

 ただ、やっぱり突っ込みどころとして時間の経過の問題はあるよなぁ。なんだかんだで、今回のはアックアとの戦闘から一週間も経っていないわけでして、上条ちゃんとか天草式の皆さんとかウィリアムことアックアとかの回復は、明らかにおかしいでしょ……。

 まあ、多分学園都市の文化祭である一端覧祭よりも先にこの話をやりたかったから、こんなスケジュールになったんでしょうけど、でもいい加減無理が着ているような気がしないでもないです。だいたい、神の右席のメンバーを三人撃退するのに、なんだかんだで一ヶ月くらいしかかかってませんからね。
 もうお約束みたいになっているのであんまり突っ込みはしませんが、それでもさすがにもう少しゆるめのペースで時間進めていってもよかったんじゃないかなぁと思います。(特に五巻以降)



 あと、この巻読み終わった後に、一応アックアの描写確かめるために16巻読み返してみたんですよね。
 そしたら、イギリス内部の事とか意外と語られてますね。ナイトリーダーもちゃんと登場していますし、第三皇女のヴィリアン救出作戦のこともちゃんと書いてて……。ごめんなさい。マジで読み落としていました。

 そういえば、16巻の間章のうち、『オルレアン騎士団殲滅戦』の内容なんですけど、あそこの少年と少女って、もしかしてオッレルスとシルビアじゃないですかね?
 なんか該当する人物考えていったら、SS2で出てきたその二人くらいしか思いつかないんですけど。
 ついでに、17巻でシルビアが実は聖人だっていう情報があったので、そしたら『オルレアン騎士団』がやっていた計画にシルビアが引っかかって、それで連れ去られた、見たいなのもありなんじゃ……と。
 いや、でもはっきりいって確実ではないので、間違っていたらどうしようかと今ひやひや物ですけど。他に回答分かった人がいたら教えてください。



 そんなわけで。結局放置されたフィアンマは、次どんな横槍を出してくるか気にしつつ。




追記:オッレルスとシルビアがであったのはもっと後みたいなので、違うみたいですね。今SS2が弟に貸したまま行方不明なので、確認は取っていないですけど。なんかへんなこと言っちゃってすみませんでした。
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『とらドラ! 10』 竹宮ゆゆこ  感想

2009.03.07 *Sat
とらドラ〈10!〉 (電撃文庫)とらドラ〈10!〉 (電撃文庫)
(2009/03/10)
竹宮 ゆゆこ

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 ――この世界の誰一人、見たことがないものがある。






 大完結!




 そんなわけで、佐賀はどうせフラゲできるって言っても八日ごろだろうと高をくくっていたら、昨日紀伊國屋書店で発見したので迷うまもなく買いに走りました。
 そんで、昨日の夜半分読んで、もう半分は今朝読んで。もうテンションはマックス状態です。


 では、感想を。






 まず、もうどこからどう語ればいいのやら……


 とりあえず、登場人物たちが、夢を語りつつも終始現実と隣り合わせになっていたところはかなりよかったと思います。

 逃げよう! 結婚しよう! などと言うだけ言っても、結局はただの高校生の身にそんなことが簡単に出来るわけもない。それを本人たちもちゃんと自覚しているし、また周りもちゃんとそれを注意してくれていたところがよかったなぁと思いました。
 その中で、具体的な解決方法は見つからないけど、それを見つけるためにあがく。それが必要なんだと思います。実際、この巻で竜児はかなり、現状に対してあがきました。空回りもしたし、妥協もしたりしましたが、それでもたった一つ信じたものだけは譲らなかった。その精神が大切なはずです。

 こういうところを、ここ最近の恋愛ものはないがしろにしているんじゃないかなと個人的に思うんですよね。ただ、『愛があればいい』。そこで止まっちゃいけないのに、そこからどうあがくかで、本当の覚悟は問われるというのに、ただ『一生愛する』と言えば覚悟があるように見える。
 そうじゃないんだよ、といつも思っていた僕にとっては、この巻において行われた竜児の行動はとてもよかったです。一番大きな家族の問題に決着をつけた竜児は、これから先困ったことがあっても助け合ったりしながら何とか乗り越えてくれると思います。



 ていうかですね。竜児かっこよすぎだと思います。
 まだ子供だと自覚していながら、その中から必死に出ようともがいている。この感覚は、特に僕のような年齢にはすごく共感できます。また、過去そういう時期を過ごしてきた大人も、きっと共感してくれるはず。
 9巻で実乃梨から「決めることだよ」と言われた竜児は、見事この巻で自分の道を『決めた』。その決意は、いろんな障害に阻まれて、追い詰められてぐちゃぐちゃになった果てに、しっかりと自分の思いを確認して手に入れたもの。『みんな幸せ!』という、あまりにも抽象的で曖昧なものだけど、そこに辿り着くまでに悩んだ道を考えると、やわなものじゃありません。
 これから、竜児は具体的なことを見つけていく。それは決して答えのあるものじゃない。一人ひとりが生きていく中で自然と見つけて、自然と身に着けていくもの。
 それもまた、『とらドラ!』の主題の一つである、『この世界の誰一人見たことのないもの』ではないだろうか。
 恋愛も、将来も、どれもこれも、誰が見ても靄がかかってよく見えないもの。そこに誰でも不安になるし、苦しくて胸が締め付けられたりする。でも、ちゃんと目を見開いていれば、ちゃんと前を向いていれば、きっと見つけられる。竜児にも、大河にも見つけられる。僕らにだって、見つけられる。
 そんなものが、『とらドラ!』では入念に描かれていた。そんな風に思います。




 まあ、そんなわけで『とらドラ!』を読み終わって考えたことをつらつらと書き連ねたわけですが。

 全体はそんな感じですが、細部を見てみるとそっちも本当に良かったです。


 序章の、竜児以外の視点。
 みのりんの自宅での素の態度を見れたり、北村がアメリカに行く気満々なバイトやってたり、大河がすごく心細い中竜児だけを頼りに立ってたり。染み入るような心理描写がすごかったです。
 ただ、出来るなら亜美視点も欲しかったなぁ。多分大橋で二人を見つけたときのためにわざとやらなかったんだろうけど。

 大橋の下の竜と虎。
 誰よりも先に見つけたあーみんは可哀相だなぁとかなり思いました。
 9巻からずっと自分で言っていますが、確かに亜美はかわいそうな立ち居地ですよね。アニメ見ているとそれがすごくよく分かる。冷たい風を装っているけど、本当はすごく人がよくて、その所為でソンばかりして。北村の電話一つで飛び出るなんて、ホントけなげじゃないですか。

 その後、亜美の家で作戦会議。それぞれ、違う意見だけど結論は同じ。みんな、いろいろな思いはあるとはいえ、竜児と大河にちゃんと幸せになってほしい。亜美にしたところで、反対はしているけれど本心ではそう。だからこそ、最後に別荘の鍵を渡してくれた。
 しかし、ここで亜美は、8巻においての竜児と同じ気持ちになったという見方もあるよなぁとちょっと思いました。8巻で、実乃梨への脈がまったくないと確認した竜児と同じように、亜美も竜児と大河の絆を確認して、脈がないことを再確認させられたのではないかと思いました。
 だから、竜児の「世界の真ん中で~」発言のときはあまりの寒さに泣き出したという風に言っていますが、普段泣きまねで済ませるところを、マジ泣きしていたのではないでしょうか。
 

 竜児と大河の逃避行、by劇団春田。
 これにはもう、大爆笑。ありえねーと思う反面、こういうむちゃくちゃなところが小説というか、ラノベの醍醐味だと思います。
 そこでの恋ヶ窪先生の絶叫は、もうリアル大人からしたら可哀相でしょうが、その後の開き直り&大河の母親に向けての「私は担任です!」の啖呵は、すごくかっこよかったです。くさい学園ドラマっぽかったですが、大人としての理性も保った上での啖呵だったので余計に。


 竜児の家族の問題。
 やっちゃんを捨てた竜児を。先にやっちゃんが捨てたときには、なんてことをするんだこの女! と竜児と同様呆然となりましたが、そこから竜児がいろいろ後悔して、その上でこれからやっていく方向性をしっかりと定めていったのはよかったです。
 やっちゃんの実家でのことは、おじいちゃんもおばあちゃんもいい人でよかったぁ。「あの男の息子か!」みたいなノリで追い出されるんじゃないかとひやひや物でしたよ。

 おびき出されたやっちゃんが、竜児に向かって本音をぶちまけるシーンは、思わず泣きそうになりました。彼女がそういう手段しか取る方法を知らないというのがとても可哀相で、そしてそれを後悔して、竜児が事故にあったなんて言われたら急いで駆けつけてしまうような、母親ぶりに涙です。
 なんだかんだで竜児の初めての反抗は、家族の絆を強める結果になったようで。両方の切ない気持ちがストレートにきてよかったです。


 そういえば、とあるネタバレスレの方では、高須家の実家に泊まったときに、竜児と大河が夜の営みをやったとかやらなかったとかいう論争が起きていますが……。個人的には、あの一文、興奮しすぎて眠れるわけがないだろ、というだけだと思いますけどね。そもそも、その前に竜児が境界線の話をして、それを大河が「まだ越えない」といっていますし。(まあ、意味深な描写なので想像するしかないですけど)


 そんなわけで、一晩明けて、竜児と大河が『決めた』ひとつの選択。
 子供なりにあがいて、そしてその中で『決めた』。

 その選択に対する反応の中で、亜美がやっと本音を吐露したのがすごくよかった。
 タイガーにまた会いたい、実乃梨ちゃんともっと仲良くしたい、高須くんともちゃんと仲直りしたい! その言葉一言一言が、今まで邪魔だったプライドを脱ぎ捨てて、素の本心で出たものだと分かるから余計にぐっと来ました。
 二巻からずっと、本心を出したくてもほのめかす程度にしかさらすことの出来なかった彼女が、とうとう晒した本音。ああ、もう。悶え殺す気か!
 結局みのりんとあーみんの二人の決着はここでついたわけですが、十分すぎる決着だと個人的には思います。実乃梨の方は最初から歩み寄る姿勢だったので、あとは亜美が本音を晒すだけでしたからね。




 とりあえず、流れに従って感想垂れ流してきたんですが。
 最後に大河が戻ってくるってのは、まあお約束もお約束。とりあえずそれまでの間にあった過程は、いろいろ想像して楽しむところだと思います。あの大河にそっくりな母親が、娘のために折れるのを想像するだけでも楽しいですし。

 10巻の中で繰り返し描写された『別々の体』というのが、最後に自然と重なりあっているのがよかったなぁと思います。仲間内で慰めあうときは、別々の体だからこそ慰めあえる。そして、最後に竜児と大河がどちらともなく手をつないだように、通じ合えば自然と重なり合える。王道も王道のラストでしたが、この巻全体をかけて人と人の距離を描写されていたので、最後の爽快感はすごかったです。




 そんなわけで、昨年の11月から四ヶ月の付き合いでしたが、とにかくいい作品でした。
 悶え苦しむような恋愛小説を本当に珍しく読めたと思います。一応ラブコメと銘打たれてはいますが、このシリーズは間違いなく恋愛小説です。いつかこんな、青春のほろ苦さや悶えるような苦しさを描けるような作家になりたいなぁと思います。

 本当にごちそうさまでした。

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週刊少年漫画 感想

2009.03.06 *Fri

 さて、初めての感想が雑誌の漫画というのもあれですけど、とりあえず感想行きます。



○週刊少年ジャンプ14号

・フープメン 
 今週からの新連載。
 始め見たとき、『黒子のバスケ』あるのに、バスケ漫画被せてんじゃねー! なんて思ったんですが、読んでみれば納得。設定は結構斬新なので面白そうです。
 あと二、三話読んで続けるかきるか決めます。


・NARUTO
 最近、ちゃんと作者が主人公に問題提起するつもりがあるのだと分かったので面白くなってきました。ナルトがちゃんと考えた上でペインたちと決着つけてくれるとうれしい。

 ↑なんてことを思っていたら、今週の話。完全に予測がつかなくなっちゃいました。でも、ナルトが憎しみに駆られて行動すること自体はかなりいい展開なので、続きが気になります。


・べるぜバブ
 人質を取られている方が相手に(必死で)命令しているのはシュールで笑いました。
 しばらくはこのノリでやってくれると楽しいと思います。(ヘンに魔界の話を混ぜないで欲しい)


・黒子のバスケ
 連載開始から面白いと思っていました。下手したら単行本買うかも。
 先週出てきた緑間さんが、嫌味キャラかと思えば変人キャラだったので好きになりました。でも、今週の話を見るとかに座が一位のときは冗談にならないくらいという……
 これからどういう展開に持っていくかで人気が分かれそうな気がします。


・バクマン。
 コンビ解消から再結成までが短かったですけど、あんまりこの漫画の鬱展開は見たくなかったので、個人的にはよかったと思います。
 それで、これからどうやって服部さんを騙すのか。


・銀魂
 銀さんのあそこはよく狙われますよね……
 タマから勇者の父親までの流れは爆笑でした。親父になったとたん全員で蹴り倒すとか、息の合い方が最高です。


・RSYREN-サイレン-
 なんだかんだで全員集合できて、敵のトップ二人との総力戦。
 やっぱり雨宮さんは狂ったかっこよさがあります。




○週刊少年サンデー14号

 表紙に吹きました。一瞬どれだかまじで分かりませんでしたよ。

・ハヤテのごとく!
 ヒナギクは結構好きですけど、それ以上に西沢さんが好きなのでこの展開はもったいない!
 でも、「デリカシーって言葉の意味、分かるかな?」の2連続は最高でした。

 最後に出てきた扉……なんかもう、アレ関係でしかないようにしか見えないのですが、どうなるでしょう。


・結界師
 やっぱり七郎は何かやらかす気ですか。
 良守と七郎のニアミス描写はよかったと思います。次に対面するときは全力で戦うときですかね。


・神のみぞ知るセカイ
 新章スタート。
 しかし、……また面倒なのが来たな。
 ツンデレお嬢様キャラは一度やっているので、今度はどういうテーマにしているのかが気になります。最後に縮んだのも、どういう理由があるのやら。


・はじめてのあく
 今かなり期待している漫画の一つ。
 キョーコとジローの仲良くなり方がすごすぎる。普通に趣味あってるじゃんこいつら!
 オチはちょっとがっかりですが、この漫画らしいなといえばらしいです。


・アラタカンガタリ~革物語~
 『ふしぎ遊戯』の作者ということで毎週楽しみにしています。
 ちょっと設定がよく分からなくなってきたので、一度単行本で補間すべきかなぁ。
 ノリ自体はかなり好きです。


・魔王 JUVENILE REMIX
 寺原の息子……へ、変態だーッ!
 ボーリングのネタが出てきたので、ここで『砂漠』で出てきたホスト礼一が出てこないかなぁとか期待しましたが、さすがにそれはなかったですか。
 原作でもほとんど登場しない寺原親子ですが、漫画の方では少しばかり厄介な相手になりそう。
 そんななか、潤也はひたすら金儲け……。最後の一コマのダーク加減はすごかった。

 しかし、ちゃんと詩織のことを気にしていた潤也にはよかったですが、それ以上に気になるのが、安藤の写真。
 ……増えてる。
 もうね、あの写真は一種のホラーですよ。ってかなんで兄貴の写真そんなに持ってるんだ!? 


・最上の命医
 この漫画の脇役キャラは、いい加減命先生を信頼することを覚えるべきかと……
 『危』という名前はまだ大丈夫という意味、というのは、こじつけくさくもありましたがなるほどなーと思いました。


・いつわりびと空
 これも期待している新連載の一つ。
 毎回、空の飄々としたキャラは安心感がもてるのでいいです。

 しかし、この漫画は可愛い絵柄の癖に結構えぐいことやるんですよね……
 これからどうなることか。


・ハイド&クローサー web 
 アナの怨敵がアスモダイだったという展開に燃えました。
 敵の能力がちょっとしたチートなので、どう決着をつけるのか(特にノロウェ戦)





 そんなわけで、ジャンプとサンデーの感想やりました。

 そのときそのときで感想やる漫画とやらない漫画があるかもしれません。まあ、面白いと思ったら普通に書きます。
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このブログについて

2009.03.05 *Thu
 このブログについての説明です。


 まず、このブログは小説と漫画の感想を主にしたものです。


 カテゴリの説明

 基本、作家別にカテゴリは書いています。
 漫画に関しては、全部『漫画日記』か『漫画の紹介』に分けています。でも、たいてい漫画日記になると思います。


 記事の書き方ですが、はじめはネタばれなしの紹介文で、『内容を踏まえて』と書いたあとからはネタばれを含む感想となります。



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新ブログ創設

2009.03.05 *Thu


 こんにちは。西織白夜と申します。

 このブログは、『空っぽの知識』の別館として、主に小説や漫画の感想を中心にやっていきたいと思います。


 二つのブログを更新するのが面倒になったらやめるかもしれませんが、とりあえずお付き合いいただけるとありがたいです。



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プロフィール

西織

Author:西織
大学に入学を果たしたただの読書好き。

拍手がえしに関してはこちらでご覧ください。
http://blogvote.fc2.com/pickup/emptyreader


年齢:19
誕生日:九月九日
血液型:A型
趣味:読書
夢:作家(前途多難)


主に好きな作家
・西尾維新(番外位)

・奈須きのこ
・辻村深月
・佐藤友哉
・竹宮ゆゆこ

上記の作家の全ての作品を愛しています。

主に好きな漫画家
・児玉樹
・荒井チェリー
・椿いづみ
・福本伸行

漫画の神
・手塚治虫


補足
西尾維新の傑作はきみぼくシリーズだと思って日々を生きています。あのよさをわからない人間が多くて残念に思う。(とくに四作目)
そんな僕は生粋の西尾信者なので、いくらでも語れますし、いくらでも語りつくしてやりますよ。


『空っぽの知識』の別館ですが、よろしくお願いします。
http://tukimaturi.blog89.fc2.com/

初めての方は、カテゴリ内の『未分類』を先に読んでください。



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